RFID+ダイナミックプライシングで食品ロス削減!次世代店舗実証実験スタート
2019年2月、経済産業省とNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が共同で行う次世代店舗実証実験が行われています。
「IoTを活用した新産業モデル創出基盤整備事業(国内消費財サプライチェーンの効率化)」の一環で、RFIDやダイナミックプライシング、ターゲティング広告、スマートレシート、キャッシュレス決済といった様々なテクノロジーを連携させ、次世代店舗の一つの方向性を試す実験内容となっています。
今回の実証実験で使われている技術について、簡単にまとめてみました。
実証実験1:RFIDの活用
経済産業省では2025年までにコンビニ各社の商品全て(推定で1年あたり1000億個)に電子タグをつける取り組みを進めています。
今回の実証実験では、パンやカップ麺などにRFIDタグを取り付けることによって、
- 商品の移動履歴をデータ分析
- 過剰在庫による食品ロスの防止
- 賞味期限、消費期限の管理によるダイナミックプライシング(値引き表示)
- レジ作業の低減
といったデータ活用を行います。
どれも、これまではデータが取れていない、また自動的な連携は行われていなかった分野です。
特にこれまで消費期限を過ぎた食品や過剰在庫による売れ残り品は、大量に廃棄が行われて社会問題ともなってきました。
店舗スタッフが割引シールを貼る手間もなく、自動的に値引きが行われて電子棚札に表示され、ユーザーには値引き情報が配信されることで購買を促すことで食品ロスを減らす実験によって、サプライチェーンの業務効率化も図れると期待されています。
実証実験2:デジタルサイネージでターゲティング広告表示
RFIDが取り付けられた食品を顧客が棚から取り上げると、センサーによってその食品の情報がデジタルサイネージに表示される他、カメラで読み取った顧客の映像から、年齢、性別を推測してターゲティング広告を流す試みもあります。
実証実験3:電子レシート
経済産業省では、RFIDの普及と並び電子レシートも推進しています。
LINEと東芝テックが開発した電子レシート連携技術を、今回の実証実験でも活用しています。
実証実験では「経済産業省・NEDO 次世代店舗実証実験」のLINEアカウントと友だちになり、LINE payでの支払いを行うことで、電子レシート、LINEクーポンの発行や、LINE payのインセンティブが受けられます。
対象店舗はコンビニ、ドラッグストア
実証実験を行っている店舗は、東京都内のコンビニエンスストアやドラッグストアです。
- ウエルシア 千代田御茶ノ水店
- ツルハドラッグ 目黒中根店
- ココカラファイン 清澄白河店
- ローソン ゲートシティ大崎アトリウム店
- ミニストップ神田錦町3丁目店
「経済産業省・NEDO 次世代店舗実証実験」LINE公式アカウントをチェックし、実証実験に参加してみてはいかがでしょうか。
参考:http://pay-blog.line.me/archives/15379116.html