全日本飲食店協会が「ドタキャン防止システム」を無料提供
全国の個人飲食店オーナーが集まって運営する全日本飲食店協会は、相次ぐ予約の無断キャンセル・ドタキャンによる被害を減らすためのサービス「ドタキャン防止システム」をリリースすると発表しました。
利用料金は永久に無料で提供するとのことです。
予約時に電話番号にて過去のドタキャン歴を照合し、新規で予約を受けた場合でも、他店でのドタキャン履歴を確認することができます。
個人営業の飲食店で防止することが難しかったドタキャンを自衛する仕組みになります。
飲食店経営の構造的な問題を業界全体で解決する
飲食店の「ドタキャン」を行う利用者を、業界全体で共有するデータベースに登録することで、ドタキャン回数が多い利用者に対する対応を変えることができます。
あまりにドタキャン回数が多い相手は予約の断りを入れる、団体でのドタキャンが過去にあった場合は前金制での案内をするといった対応を未然に行うことができます。
「ドタキャン、求人問題、顧客管理」は飲食業界では3大問題とされていました。
その中でもドタキャンに対しては、飲食店側が主体となった防止策がありませんでした。
飲食店では団体の予約が入った場合には、当日の食材を事前に準備する必要があります。
また座席を確保するために、他の利用客の入店を断る必要があります。
在庫と機会損失のリスクを抱える必要があるのです。
さらに店舗側に売上として入金されるのは利用者が店舗で飲食を行った後になり、飲食店側だけが上述のリスクを抱えた状態で経営を行う構造的な問題がありました。
しかも飲食店は個人経営の店舗が多く、ドタキャンを行う利用者の「ブラックリスト」を作成したり、他店舗オーナーとの情報共有にリソースを割けないという経営事情もありました。
今回発表された「ドタキャン防止システム」は、複数店舗のドタキャン電話番号を全国規模で共有するシステムです。
個人店経営の飲食店では未然に防ぐことができなかった新規の予約の電話に対して、ドタキャンを未然に防止するための対策を打つことができます。
新規にかかってきた電話がドタキャンを起こす利用者かどうか、信ぴょう性や精度を高めるためには、データベースに履歴が継続的に残る仕組みが必要となります。
そのためサービスを提供する全日本飲食店協会
では、本サービスの利用を永久に無料にすると発表し、できる限り多くの飲食店が利用できるよう呼びかけています。
協会では本サービスの利用者には、顧客管理システムや食材の仕入れ、集客に関する勉強会などの情報配信を行うことを予定しています。
無料で利用できるプラットフォームにより業界の構造的な経営問題を解決することができます。
我々利用者も、より質の高い飲食サービスを受けることが期待できますね!
参考:飲食店のドタキャンを未然に防ぐ!全国の個人飲食店経営者による自衛サービスが永久無料で提供開始
https://www.sankeibiz.jp/business/news/180214/prl1802141114050-n1.htm