ウォルマートの便利で使いやすいアプリ3選!【Shopping & Saving】【Savings Catcher】【Scan &Go】の特徴
アメリカの小売業界ではし烈な値下げ競争が続いており、どの大手チェーンも他社と差別化をはかるために様々な取り組みがおこなわれています。
監査・コンサルティング会社のデロイトトーマツが2017年に発表した世界の小売業ランキングでは、アメリカのウォルマートが第1位という結果になりました。
参考:デロイトトーマツ、ニュースリリース世界の小売業ランキング2017 発表
https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/about-deloitte/articles/news-releases/nr20170404.html
アメリカの大手スーパーチェーンWalmart(ウォルマート)は商品の安さとスピーディな買い物体験を強調しており、商品を安く・すばやく購入するのを助ける独自のアプリをいくつかリリースしています。
今回はウォルマートが発表しているアプリ、「Shopping & Saving」「Savings Catcher」「Scan & Go」という3つのアプリの特徴について解説していきたいと思います。
実店舗とオンラインでの買い物をスムーズに、Shopping & Saving
「Shopping & Saving(ショッピング・アンド・セーヴィング)」の最大の特徴は、オンラインと実店舗で買い物をスムーズかつスマートに済ませられる点です。Shopping & SavingではECサイトと実店舗におけるスムーズな買い物を実現するために様々な配慮がなされています。
オンラインで商品をオーダーすると、2日以内に自宅へ無料で配送されます。商品をすぐに欲しいのであればネットから注文し店頭受け取りも可能で、スムーズに商品を受け取ることができます。
また、店舗へ直接買い物に向かった際に商品が売り切れていたり、未入荷で目当ての商品が購入できなかったということがないように事前にオンライン上で商品の在庫を確認することができます。さらに、広大なウォルマートの売り場のどこに商品があるのか位置を教えてくれます。
支払いは「Walmart Pay」というウォルマートが提供しているペイメントサービスで支払うこともできます。
驚きの値引き方法、Savings Catcher
次に、2014年にリリースされたウォルマートのアプリ「Savings Catcher(セーヴィングス・キャッチャー)」について解説していきます。
Savings Catcherの最大の特徴は、会計後に他店が同じ商品をウォルマートより低い価格で売り出していた場合、その分の差額を割り引くことができる点です。
Savings Catcherでは商品の会計後にアプリで近隣の他社商品価格と比較することが可能。この作業ではユーザが商品価格をひとつずつ調べる必要はなく、自動的に近隣の他社の商品価格を一括比較します。もし他社商品の価格がウォルマートより低かった場合、差額分を電子ギフトカードとして受け取ることができます。手順としては以下の通りです。
- ウォルマートで買い物をする
- レシートのバーコードをSavings Catcherアプリから読み取る
- 近隣の他社商品との価格を比較する
- 他社製品価格が低い場合、ウォルマートから差額分の電子ギフトカードが送られる
- 電子ギフトカードには有効期限がないため利用したいときにいつでも利用可
Savings Catcherで得た電子ギフトカードはウォルマートのオンラインショップ、実店舗、またはWalmart Payで利用することができます。Savings Catcherを利用することで1年に最大599.99ドル程度の節約効果があります。
Savings Catcherを利用する際の注意点
Savings Catcherを対象の商品はまったく同じ商品を他社が販売していた時のみです。色やサイズ、種類が異なるものに関しては対象外となります。また、Savings Catcherを利用できるのは実店舗のみの買い物です。オンラインでは電子ギフトカードで割引を適用することができます。
有効なレシートは買い物をした日を含め7日以内にアプリで操作をする必要があります。レシートの上限は1週間に7枚までです。
Savings Catcherの効果
Savings Catcherは近隣地域の底値で商品を購入することができるというイメージを顧客に与えることもできますが、ウォルマートにもメリットがあります。
ウォルマートを利用する顧客の中にはアプリの存在は知っているものの、面倒で毎回利用しないという人も存在するはずです。また、7日間の処理期間内にアプリを操作しなかった人もいるでしょう。Savings Catcherを積極的に利用する人はこのアプリを最大限活用しようとしますが、一方でそれほど熱心でない顧客もいます。割引のための操作をおこなわない人も存在するため、最安値保証をしてもそれほどウォルマートにとって損はありません。
また、電子ギフトカードで他店との商品価格の差額を与えることにより、顧客がこの割引を使うため再度買い物しやすい機会を与えています。
Amazon Goを意識?顧客がバーコードを読み取って会計するScan & Go
2018年1月に無人コンビニの「Amazon Go」がアメリカ・シアトルにオープンしました。Amazon Goでは事前にインストールしたスマホアプリを使って店舗にチェックインした後、欲しい商品を手に取るだけで自動的に会計がおこなわれる画期的な仕組みです。カメラやセンサーなどを駆使して来店客の動きを全てトラッキングすることで自動的な会計を実現しています。
ウォルマートでもAmazon Goを意識したような新しい決済サービスを打ち出しています。「Scan & Go(スキャン・アンド・ゴー)」呼ばれるアプリです。
このアプリでは次のようなことが可能になります。
- アプリを立ち上げたあと、購入したい商品のバーコードをひとつずつ読み取る
- 買い物が終わったら無人の専用レジでバーコードを読み取る
- 支払い方法を選択
- 買い物完了
Amazon Goはレジなし店舗を実現するために多数のカメラとセンサーを使用し最新技術を詰め込みましたが、ウォルマートのScan & Goはもっとシンプルです。カメラやセンサーなどで顧客の動きをトラッキングする必要はなく、顧客に会計をしてもらいます。
こちらはウォルマート系列の会員制チェーンスーパー:Sam’s ClubでScan&Goを実際に使用している時の動画です。
Scan & Goの効果
いま日本でもセミセルフレジやセルフレジを導入する小売店が徐々に増えてきていますが、会計時に慣れていない人が利用すると操作に手間取ったり、バーコードがうまく読み取れないためにレジが混雑するという問題があります。この問題があるためにレジ付近にはサービス係が常駐しており、完全な無人レジとはいかないところがやっかいなところです。
Scan & Goでは顧客が手に取った商品のバーコードを店内のどこでも読み取ることができ、最終的な会計は無人レジでバーコードを読み取って支払い方法を選択するだけなので、レジ付近の混雑を解消することができるというメリットがあります。Amazon Goのように複雑な最新技術を駆使する必要もなく、アプリで会計を顧客自身におこなってもらうことでレジ係を減らすことができます。
今のところウォルマート傘下のSam’s Clubとウォルマートの一部店舗でこのScan & Goを利用することができます。ウォルマートはScan & Goを利用できる店舗を拡大しているところです。
まとめ
以上、Shopping & Saving, Savings Catcher, Scan & Goについての解説でした。
小売業界では最新テクノロジーを利用することによって顧客に豊かな買い物体験を与えると同時に、無駄を省くことで業務の効率化をはかるという動きがトレンドとなっています。
ウォルマートのShopping & Savingは実店舗とオンラインでのシームレスな買い物を実現し、Savings Catcherは底値で商品を購入することができるというメリットを与え、Scan & Goではレジで長時間待つ必要がなくスムーズな支払いを実現しました。ウォルマートは様々なアプリを発表しており、顧客に新しい買い物体験を与えています。
このような取り組みはウォルマートだけではなく他の小売企業でも活発となっており、顧客にメリットを与えることや買い物環境を快適に整えることによって直接企業へのロイヤリティにつながっていくでしょう。
※この記事はhttps://www.walmart.com/のアプリ紹介を本ブログが日本向けに編集したものです。