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店舗在庫は管理から活用へ。在庫の考え方と活用のポイントを解説します

店舗在庫は適切な管理が重要で、多すぎても少なすぎても良くないと言われます。店舗の運営方針によって、店舗在庫の捉え方も異なりますが、オムニチャネルが進む今、店舗とECの垣根にとらわれず、消費者が購入先を自由に決めることができ、支払い方法や受け取り方法も選択肢が増えています。

この記事では店舗在庫について、その在り方や小売店の活用方法について解説します。在庫の運用に悩んでいる方は、ぜひ最後までお読みください。

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時代で変わる「店舗在庫」の考え方とその種類

店舗で保管している在庫は、経営において以下4つの種類に分けられます。

  • 過剰在庫
  • 不良在庫
  • 安全在庫
  • 適正在庫

小売店では、過剰在庫や不良在庫を出さないように運営しているケースが多いでしょう。「安全在庫」は一見良い在庫に見えますがそうとは限らず、「適正在庫」を保つことが重要です。

在庫管理は、経営戦略においても重要な要素となります。2024年問題に代表されるように物流環境も大きな変化を迎えた今、小売店は在庫の運営方法の見直しが求められています。

小売店が避けたい「過剰在庫」と「不良在庫」

小売店が所有する在庫の中で、経営上以下の在庫は避けたいところです。

  • 過剰在庫
  • 不良在庫

■過剰在庫

「過剰在庫」とは、売れ行き以上に生産してしまい余っている在庫のことです。例えばアパレル業界の場合、売れ筋商品のサイズや色違い商品、着用するシーンや季節が限定されている商品などが過剰在庫になる傾向があります。

過剰在庫は、余ってはいるものの売れる見込みはあり、会計上は「資産」として分類される在庫です。

しかし、過剰在庫が増えるとキャッシュフローの悪化につながります。過剰在庫の量が多ければその分管理コストもかさみますし、長期間保有し続けることで品質の劣化や価値の低下などデメリットも少なくありません。セール販売などで売価を下げたとしても、利益率も下がってしまいます。

近年人気のアウトレットモールはそうした在庫品を手頃な価格で販売する商業施設です。アウトレット販売は在庫を長期間保有することなく、なるべく早めに販売することができる手段です。

■不良在庫

「不良在庫」とは長期間売れずに店舗に残っており、今後も通常価格での販売が難しいと判断されたものです。いわゆる“売れ残り”はこの不良在庫に分類され、発注ミスで大量に仕入れてしまったものや型落ち、初期不良が確認されたもの、賞味期限や使用期限が切れたものも不良在庫となります。

高い利益も見込めない不良在庫は管理コストもかかり、保有していても経営において大きなプラスにはなりません。そのため早めに処分したほうが良いと考えられます。

「適正在庫」と「安全在庫」の違い

店舗在庫の中には、以下の2つの在庫もあります。

  • 安全在庫
  • 適正在庫

■安全在庫

「安全在庫」とは、欠品を防ぐための最低ラインとして確保しておく在庫です。下限を設けて在庫を確保しておくことで、一時的に需要が高まっても欠品を防げるという安心があります。

しかし、安全在庫では上限は決めません。そのため「欠品を防ぐため」と安全在庫の上限を上げすぎると過剰在庫となり、トレンドや使用期限が過ぎると不良在庫の原因になりかねません。

■適正在庫

「適正在庫」は安全在庫と違い、下限と上限の両方を決めます。上限を決めるので余剰在庫が増えるリスクがなく、需要が下火になっても無駄を最小限にとどめることができるのです。

小売店が余剰在庫や不良在庫を抱えて利益を落とさないよう運営するためには、いかに適正在庫の数を決めるかがポイントです。在庫管理を適切に行うために、小売店によって計算式で導きだしたり、ツールを活用して分析をしたりしています。

在庫を適正に管理することは、小売店が利益を出すために大変重要です。しかしまだ価値のある在庫を上手く活用できれば、余剰在庫を増やすことなく、より高い利益を獲得できます。

使用した画像はShutterstock.comの許可を得ています

店舗在庫はどう管理する?在庫の活用事例

小売店の経営において、在庫管理は重要です。しかし膨大な在庫を管理しきれていない……という店舗も少なくありません。

ここでは、店舗在庫を把握するメリットと国内の小売店における事例を3つご紹介します。

店舗在庫を把握するメリット

小売店が店舗在庫を把握するメリットは、以下の3つが挙げられます。

  • 生産性アップにつながる
  • 需要の推移も把握できる
  • 消費者も在庫状況を知ることができる

在庫管理がきちんと行えていない場合、どの店舗にどのような在庫がどれくらいあるかわかりません。在庫を把握することができれば、顧客から問い合わせがあった場合もスムーズに対応でき、商機をつかむことができます。

また在庫が増えると管理にコストがかかり、生産性が思うように上がりません。在庫が把握できれば、必要な在庫を必要な分だけ確保することで無駄を省くことができます。

「いつか売れる」とばかりに在庫を放置していると、時期を逃すだけでなく、需要の変化にもすぐに気づくことができません。必要な在庫だけを管理していれば、売れ行きが上がった・下がったという推移も把握しやすくなります。

そして在庫を見える化などで管理できれば、その状況を消費者に伝えることもできます。オムニチャネル化によってECとの連動が普及している今、消費者が在庫状況を把握できる仕組みを作ることで、顧客体験を上げている企業も増えているのです。

【在庫活用事例】アプリで顧客が在庫を確認できる

国内の大手小売店では在庫活用が進んでおり、今では店舗アプリから在庫を確認できる仕組みが生まれています。

■しまむらは自宅からも在庫検索が可能になった

しまむらでは2024年1月から、しまむらグループアプリにおける会員限定機能「在庫検索」の機能がアップデートしました。これにより、今までは店内でしかできないあった在庫検索が場所を選ばず可能になっています。つまり店外からの検索ができるので、自宅や電車内でも可能です。

また今までは値札のバーコード読み取りでの検索のみでしたが、7桁の品番からも検索できます。「消費者が品番をなぜ知っているのか?」と思うかもしれませんが、最近ではSNSで商品を紹介する際品番も明記する投稿が増えているのです。

しまむらグループアプリのアップデートについて

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000132.000066095.html

■ダイソーも公式アプリで店舗在庫をスマホで確認できる

2024年2月、100円ショップ「ダイソー」を展開する大創産業は公式サイト「DISOアプリ」をリリースしました。アプリ内では公式ECサイトやファンコミュニティサイトのほかに店舗の在庫状況の確認もできます。

在庫検索機能は大創産業が展開する「DAISO(ダイソー)」「Standard Products(スタンダードプロダクツ)」「THREEPPY(スリーピー)」の3ブランドで可能で、店舗数は約3,300、商品数では6万8,000を超える商品が検索可能です。

在庫状況は「在庫あり」「残りわずか「在庫なし」「取り扱いなし」の4段階で、商品コードやキーワード、カテゴリからも検索できます。

この在庫検索機能があれば、顧客は商品を探して何店舗も回る必要がありません。より効率的な購買体験により、顧客満足度が上がるでしょう。

DAISOアプリ(公式)

https://www.daiso-sangyo.co.jp/app

■ローソンは店舗在庫を「Uber Eats」と自動連携

大手コンビニチェーン「ローソン」は、2024年4月よりデリバリーサービスの「Uber Eats」においてローソンの店舗在庫の有無を自動連携させる機能を開始しました。

それまでの在庫状況は店舗スタッフが手作業で行っており、反映遅れや漏れが課題でした。自動連携によって在庫確認の作業は9割ほど軽減でき、省人化にもつながっています。

「Uber Eats」 導入店舗5,000店舗突破(ローソン公式)

https://www.lawson.co.jp/company/news/detail/1486117_2504.html

オムニチャネルで消費者の顧客体験がアップする

2020年代から消費行動が大きく変化したことで、小売企業の在り方の再構築が求められています。この変化は世界中で起きており、日本だけではありません。

例えば北米で売上上位1000位にランクインしている小売企業の多くでは、オムニチャネルで提供するサービスの中で、オンラインで購入して店舗で受け取れる「BOPIS」と「店舗在庫の確認」が消費者にとって重要なものとなっています。

BOPISとは「Buy Online Pickup In Store」の略であり、小売企業のオンラインチャネルで購入した商品を店頭で受け取るサービスです。顧客側は配送料がかからない、好きな時間に受け取ることができるというメリットがあり、店舗側には「ついで買い」の誘発につながったり店頭在庫が活用できたりというメリットがあります。

BOPISについては、アフターコロナでニーズ急増。BOPISの最新事例 でも解説しておりますのでぜひご参照ください。

そして店舗在庫の確認については、北米で売上上位1000位にランクインしている小売企業の65.4%がサービスを提供しています。2020年では48.1%だったことを考えると、急激に増えていることがわかります。

ECや実店舗、アプリやメールといったチャネルの垣根をなくすオムニチャネルが進めば、消費者の購買体験も上がります。上記のような在庫検索により、店舗在庫はより効率的に売れるようになるでしょう。

小売店では「在庫を管理する時代」から「在庫を活用する時代」へ

最後に、小売店が店舗在庫を活用するためには以下の2つがポイントとなります。

  • 在庫は「一元管理」が基本
  • 顧客の購買行動に合わせてビジネスプロセスを見直す

顧客データや商品データも同じですが、店舗在庫を活用するためには在庫状況の一元管理が必須です。実店舗やオンライン、物流センターなどの情報を一元管理することで、より適切な運用が行えるようになります。

また顧客の購買行動が多様化している今、ビジネスプロセスの見直しは欠かせません。オムニチャネル化が進めば、実店舗やオンラインの複数のサービスについて、顧客が垣根を感じることのないシームレスな購買行動を実現できるでしょう。

今回の記事が、店舗在庫の活用に悩んでいる方の参考になれば幸いです。

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