POSレジとは?これまでの歴史とこれからの未来「Orange Operation」
タブレット POSレジ システムはいつごろ登場した?
iPadをはじめとするタブレット端末が普及し始めたのは2010~2011年のこと。
タブレットで活用できるPOSレジ システムが登場したのも、それと時期を同じくしています。
タブレットが出始めの頃、「買ったけどどんな風に使っていいのか分からない」「業務に使えそうだけど具体的な使い道が浮かばない」という悩みに対して、新しい活用方法の一つとして提示されたのが、POSレジ システムから始まった店舗運営支援システムでした。
参考記事:【完全版】タブレットを導入したら押さえておきたいビジネスアプリ101選
日本でのタブレット POSレジ システムリリース時期を調べてみた
実はタブレット POSレジ システムは日本企業が世界に先駆けてリリースしました。現在でも大きなシェアを持つユビレジが世界初なんですね。
2010年8月 ユビレジ
iPad用POSアプリとして世界初
2011年5月 EC-Orange POS
ECサイト連動型 タブレット POSレジとして登場
2011年8月 POS CUBE
飲食店向け POSレジ システム。同年11月にAndroid版もリリース
2011年9月 スマレジ
月額無料など、プランが豊富な タブレット POS
このように、2010~2011年には、既に主要なPOSレジ システムがリリースされていたのです。
さらに2013年にはエアレジ、2014年にはブレインレジスター、NEC、squereなど、様々な企業が続々参入。小売店や飲食店、イベント会場などでタブレット POSレジがスマートに活用されているのを見るのも多くなってきました。
専用ハードが必要な従来のPOSレジと違い、汎用的なタブレット端末(iPadやAndroid、Windowsなど)にアプリをインストールして使えるタブレット POSレジ システムは、導入コストの低さから小規模店舗でも手軽に導入できるため、そのシェアを伸ばしています。
一旦は延期となっていますが、消費税増税を含む複数税率への対応により、従来のPOSレジ システムをタブレット POSレジ システムに入れ替えようというニーズも多くありました。
大きな機械が据えられたレジカウンターから、店舗デザインに合わせたスマートなタブレット POSレジへ移行しつつあるのかもしれません。
タブレット POSレジ システムのこれから
一部のタブレット POSレジ システムはAPIで様々な外部アプリと連携しやすいのが特長です。
従来のPOSレジ システムでは、最初から専門的なパッケージ製品を購入したりリースしなければなりませんでした。
一度購入するとリプレースにまたコストがかかって大変でしたが、タブレット POSレジ システムでは店舗の運営方針が変わったとしても、必要な機能を持つアプリを追加したり、カスタマイズするなど臨機応変に対応することができるのです。
こうした拡張性の高さを活かし、クレジット決済システムや経理ソフトと連携して会計部門を強化したり、顧客情報を持つ会員アプリと連携して顧客管理を行い、適切なマーケティング・販促活動を行うことも可能です。
また、飲食店であればオーダーエントリーシステム(OES)、予約システムと、小売店なら在庫管理システムや配送システムと連携し、より専門性の高い店舗運営ができます。
他にも、続々と機能が拡充されていくのも特長です。
複数税率への対応
2019年から導入が予定されている軽減税率に対応し、アプリのバージョンアップが既に行われています。食品や消耗品などは現行の消費税8%が適用され、それ以外は10%という複数税率になります。
軽減税率に対応したタブレット POSレジ システムは導入にあたって補助金が出る場合があります。
これを機会に、従来のターミナル型POSからタブレット POSレジにリプレース(置換)を検討してみてはいかがでしょうか。
■軽減税率対策補助金
多言語対応
海外進出の際でも使えるよう、多言語対応、複数通貨、複数税率を登録できるタブレット POSレジ システムも登場しています。
国内と同じシステムを海外店舗でも利用できることは、海外進出の支援になります。
海外ベンダーのタブレット POSレジも高機能で使いやすいものもありますが、国内システムと連携させる必要がありますので、元から多言語対応しているタブレット POSレジを選択するのも一つの手段です。
免税対応
訪日外国人観光客の増加により、免税店も増えてきました。タブレット POSレジ システムでも免税処理機能が付加され、免税帳票が出力できるものもあります。
こうした時代に即した変化にすぐに対応できるのも、タブレット端末のアプリケーションならではです。
決済方法の多様化
日本では現金決済が相変わらず主流ですが、免税対応と同様に、外国人観光客の多様な決済方法ニーズに応えていく必要が高まっています。
ICクレジットカード対応だけでなく、電子マネー、モバイル決済などと連携したタブレット POSレジ システムかどうかも、今後は導入検討理由の一つになっていくのではないでしょうか。
様々なPOSレジ システムの広がり
このような高機能なタブレット POSレジ システムとは逆に、会計機能に特化したシンプルで低コストなアプリもあり、店舗の規模や経営方針によって選択の幅があるのも、タブレット POSレジ システムが成熟してきた証といえます。
まだまだ従来のPOSレジのシェアは大きいものの、今後もっとタブレット POSレジ システムのシェアは広がっていくと考えられます。