タッチスクリーンとは?仕組みや店舗での活用事例を紹介します
「タッチスクリーンって最近よく聞くけど、具体的にどんなメリットがあるんだろう…」
と思っている方。
タッチスクリーンは近ごろ店舗に取り入れられることが多いです。今までに新しい店舗体験を提供して、お客様の購買意欲や店舗の利便性をアップさせることができます。
とはいえ、タッチスクリーンがどのようなものかはわかりにくいですよね。
そこで、この記事では
- そもそもタッチスクリーンとは
- 店舗でタッチスクリーンを使うメリット5つ
- 実店舗におけるタッチスクリーンの活用シーン
の順に、タッチスクリーンについて解説します。
タッチスクリーンについて理解しておきたいポイントは、そこまで多くありません。
まずはこの記事で、タッチスクリーンについてざっくりと概要をおさえましょう!
そもそもタッチスクリーンとは
タッチスクリーンとはその名の通り「タッチすることができるスクリーン」で、スマートフォンやタブレットのようなイメージです。画面に映っているコンテンツに対して指で触れることができ、文字を入力することもできます。
店舗でタッチスクリーンが使われているものとしては、
- キオスク端末(例:ローソンの「Loppi」など)
- デジタルサイネージ(例:観光地でのガイド端末やショッピングセンターの案内パネルなど)
があります。
タッチスクリーンの仕組み
タッチスクリーンと一口にいえど、
- 超音波表面弾性波(超音波)方式:耐久性はあるが、水やホコリなどに弱い
- 音響波照合方式:比較的どこでも使うことができて、耐久性も高い
- 静電容量方式:耐久性がそこまでなく、手袋での入力はできない
など、さまざまな種類があります。
実際にタッチスクリーン製品を導入するさいは、どのような仕組みで動いていて、使うために適した環境なのかどうか考えることが大切です。また、実機を触って操作の感覚をつかむことも忘れてはいけません。
タッチスクリーンとタッチパネルとの違い
「タッチスクリーンって、タッチパネルとはどう違うの?」
と思う方もいるかもしれませんが、カンタンに言えば
- タッチスクリーン:タッチパネルを含めた、デバイス全体
- タッチパネル:タッチスクリーンに使われているパネル(指が触れる部分)
という違いがあります。厳密に使い分けることは少ないかもしれませんが、頭に入れておいてくださいね。
次は、店舗でタッチスクリーンを使うメリットについて紹介します。
店舗でタッチスクリーンを使うメリット5つ
店舗でタッチスクリーンを使うメリットは、
- お客様の操作に合わせたコンテンツ提供ができる
- タッチスクリーンでの操作は全て記録できる
- スタッフを置かなくてもお客様を案内できる
- 言語を変えることもカンタン
- 情報が多くなっても階層を使って表示できる
の5つです。以下で詳しく説明します。
1. お客様の操作に合わせたコンテンツ提供ができる
タッチスクリーンではお客様が指で行う操作に合わせて、コンテンツを出すことが可能です。
これにより、店舗での購買体験が改善します。例えば「婦人服を売っているお店はどこにあるんだろう…」という疑問をもつお客様が、タッチスクリーンを使って洋服店を探すことが可能です。
2. タッチスクリーンでの操作は全て記録できる
タッチスクリーン上でお客様がした操作は、全て記録することが可能です。そのため、どの時間帯のお客様が何に興味を持っていたのかなど、お客様の情報を分析できます。
また、お客様がタッチスクリーンの操作で迷ったポイントはないかをチェックして、改善につなげることも可能です。
3. スタッフを置かなくてもお客様を案内できる
今までは案内カウンターで人が案内していたようなこともタッチスクリーン上で完結するので、案内に取られる時間が減るメリットもあります。
店舗が忙しい時間帯でもお客様の案内を疎かにすることなく、お客様の満足度を高く保つことも可能です。
4. 言語を変えることもカンタン
紙や看板などと違い、タッチスクリーンでは言語を変えることもカンタンにできます。外国人観光客が増えている中、多言語への対応はインバウンド需要を取り入れる意味でも、店舗にとって大きな課題です。
タッチスクリーンを使うことで、英語や中国語を話せるスタッフを雇わなくても、外国からのお客様にある程度は対応できます。
5. 情報が多くなっても階層を使って表示できる
タッチ式ではないスクリーンでは、表示できる情報はあくまでスクリーンの面積内に限られています。
これがタッチスクリーンだと、たとえ表示しきれない情報があったとしても、下層のページに入れるなどの対策が可能です。
例えば、ショッピングモールにあるタッチスクリーンで店舗名を押すと、
- 店舗の詳しい情報
- 現在地から店舗までの行き方
- 店舗のチラシ
などの詳しい情報が表示される、という見せ方もできます。
ここまで、店舗でタッチスクリーンを導入するメリットとして
- お客様の操作に合わせたコンテンツ提供ができる
- タッチスクリーンでの操作は全て記録できる
- スタッフを置かなくてもお客様を案内できる
- 言語を変えることもカンタン
- 情報が多くなっても階層を使って表示できる
の5つを紹介しました。次は、店舗におけるタッチスクリーンのより具体的な活用シーンを紹介します。
実店舗におけるタッチスクリーンの活用シーン
ここでは、実店舗におけるタッチスクリーンの活用シーンとして
- Tesco
- Square、ユビレジなど
- 洋服の青山
の3つを紹介します。
Tesco:自社ECサイトの商品をデジタルサイネージに表示
イギリスの大手小売店であるTescoは、自社ECサイトで販売している商品を表示するテストマーケティングを行っています。
タッチスクリーンを使うことで、オンラインとオフラインの境界が溶かされつつある事例です。
Square、ユビレジなど:iPadを使ったPOSレジ
Square、ユビレジなど、iPadを使ったPOSレジの活用も進んでいます。
iPad上でクレジットカードのサインをすることができ、ペーパーレスなのはもちろん、サインの管理がしやすいというのもメリットです。
洋服の青山:デジタルサイネージで注文、受け取りは自宅
青山商事株式会社が経営する洋服の青山では、デジタルサイネージ(大型のタッチパネル)やiPadを店舗に用意して、そこから洋服の注文ができる仕組みを作りました。
これにより、店舗で試着や採寸をして、取り寄せたり直したりした洋服は自宅に届けることが可能です。 そして、お客さまは洋服を持ち帰る手間がなく、利便性アップにつながります。
また、店舗には在庫を常に用意する必要がありません。これは、省スペースになるだけでなく、店舗にない商品の販売チャンス拡大にもつながります。
補足:クレジットカードの署名は液晶パネルも多い
先ほど、iPadを使ったPOSレジでは画面上でサインできるとお伝えしましたが、クレジットカードのサインには液晶パネルを使ったものも多いです。
SquareやユビレジはPOSレジ全般の機能がありますが、今あるレジ端末に液晶でのサイン機能を追加する場合はこちらの端末が便利ですね。これにより、お客様がサインした紙を保管しておく代わりに、データとして保存することができます。
タッチスクリーンを使って新たな店舗体験を!
ここまで、タッチスクリーンについて解説しました。
おさらいすると、タッチスクリーンとは「タッチすることができるスクリーン」で、画面に映っているコンテンツに対して指で触れることができ、文字を入力することもできます。
その仕組みには
- 超音波表面弾性波(超音波)方式:耐久性はあるが、水やホコリなどに弱い
- 音響波照合方式:比較的どこでも使うことができて、耐久性も高い
- 静電容量方式:耐久性がそこまでなく、手袋での入力はできない
などがあり、最終的には実機を触ってから導入を考える必要があるとお伝えしました。
そして、店舗でタッチスクリーンを使うメリットには、
- お客様の操作に合わせたコンテンツ提供ができる
- タッチスクリーンでの操作は全て記録できる
- スタッフを置かなくてもお客様を案内できる
- 言語を変えることもカンタン
- 情報が多くなっても階層を使って表示できる
の5つがあることも紹介しました。
最後に、実店舗におけるタッチスクリーンの活用シーンとして
- Tesco:自社ECサイトの商品をデジタルサイネージに表示
- Square、ユビレジなど:iPadを使ったPOSレジ
- 洋服の青山:デジタルサイネージで注文、受け取りは自宅
の3つを見ていきましたね。
タッチスクリーンを店舗に置くことは、お客様にとって新しい購買体験を提供します。そして、カンタンさや利便性が出ることは売上アップにもつながります。
まずは、店舗でタッチスクリーンが必要な場面について、考えるところからはじめてみてください。
この記事を書いた人
黒田剛司
大阪市立大学商学部を卒業後、新卒で独立。学生時代に身につけた経営・流通・マーケティングなどの知識を活かし、コマースについて幅広いジャンルで執筆。また、サイト制作やWebメディア運営も請け負っており、IT系の記事作成も可能。無類の動物好き。