キャッシュレス・クレジット決済の現状とは?
「キャッシュレス化が進んでいる、って聞くけど現状はどうなんだろう」
と思っているかたのために記事を書きました。
この記事では
- キャッシュレス化のメリットとデメリットとは
- キャッシュレス・クレジット決済の現状
の順に、2017年のキャッシュレス・クレジット決済についての情報をお伝えします。
結論からお伝えすると、日本では2020年のオリンピックに向けてキャッシュレス化をさらに進めていく方針です。
新しい情報をつかんでおけば、これからの変化にも柔軟に対応できます。
まずはこの記事で、大まかな概要からつかんでいきましょう!
キャッシュレス・クレジット決済のメリット
さて、そもそもお客さまが現金を使う機会が減って、キャッシュレス化が進むメリットとは何なのでしょうか。
- お客さまのメリット
- 店舗のメリット
- 行政のメリット
の順で説明しますね。
1. お客さまのメリット
キャッシュレス化によって、お客さまが得られるメリットは
- 大きな買いものでも現金を持ち歩かずに済む
- ネットショップでの取引には欠かせない
- カードをなくしたとき、盗まれたときのリスクが低い
- 家計簿サービスと連携させて、お金を簡単に管理できる
です。
現金を持っていると、盗難に合ったときのリスクが高く、なおかつ管理に手間がかかります。キャッシュレスによって現金の短所がなくなるのです。
2. 店舗のメリット
キャッスレス化には、店舗・ECサイトにとってもメリットがあります。
それが
- スタッフが売上金をなくす、盗むなどのトラブルが減る
- お金に触れることがなく衛生的
- 現金をお店の外に搬出する回数が減る
- 訪日外国人にも利用しやすい店舗づくりができる
- お客さまが商品を買った情報を使って、より売れる売り場づくりができる
です。
店舗から現金がなくなることで安全性がアップして、かつお客さまにとっても利便性が上がるメリットがあります。
3. 行政のメリット
また、キャッシュレスになることで行政にもメリットが生まれます。
それが
- 税金をしっかり収めてもらうことができる
- マネーロンダリングを防止できる
です。
現金であればできてしまう「脱税」や「マネーロンダリング(資金洗浄)」も、キャッシュレス化してしまえばやりにくくなります。
暮らしている人すべてにとって、よりよい街づくりにつながるのもキャッシュレス化のメリットです。
ただし、キャッシュレス化にも短所はあります。以下で見ていきましょう。
キャッシュレス・クレジット決済のデメリット
ここからはキャッシュレス・クレジット決済のデメリットを紹介します。
現金がなくなることによって、
- 決済した後にやり直すのが現金よりも面倒
- キャッシュレス決済をするためには設備投資が必要
- クレジットカードが盗まれたときの被害
- 取引の詳しい情報がもれてしまう可能性
のデメリットが生まれます。
とくに、なくす・盗まれるなどの場合でリスクが高く、不正使用によってとんでもない請求が来ることも。
もちろんカード会社の補償はありますが、場合によってはそれが適応されないときもあります。
キャッシュレス化によって便利になることも増えますが、同時に対処すべきこともあるのを忘れてはいけません。
主なメリットとデメリットを整理すると、
【メリット】
- 大きな買いものでも現金を持ち歩かずに済む
- ネットショップでの取引には欠かせない
- カードをなくしたとき、盗まれたときのリスクが低い
- 家計簿サービスと連携させて、お金を簡単に管理できる
【デメリット】
- 決済した後にやり直すのが現金よりも面倒
- キャッシュレス決済をするためには設備投資が必要
- クレジットカードが盗まれたときの被害
- 取引の詳しい情報がもれてしまう可能性
がありました。
続いて、キャッシュレス・クレジット決済の現状を見ていきましょう。
キャッシュレス・クレジット決済の現状
2017年現在の日本における、キャッシュレス・クレジット決済は、
- クレジットカードのIC化は遅れている
- 政府、キャッシュレス比率を4割までアップの方針
- 2020年に向けて、外国人向けの施策も
- クレジット決済でのトラブルも
という現状にあります。
以下で順番にお伝えしますね。
クレジットカードのIC化は遅れている
クレジットカードには、これまでの磁気テープ型と、ICチップ型のものの2種類があります。
それぞれには、
【磁気テープ型】
- サインで決済できるので不正しやすい
- スキミングも簡単にできてしまう
【ICチップ型】
- 暗証番号で決済するので不正しにくい
- 暗号化されているので、スキミングでカードを偽造されない
という特徴があり、結論としてICチップのほうが便利で安全です。
とはいえ、日本ではクレジットカードのIC化が遅れているのが現状で、犯罪のターゲットになりやすい状況にあります。
政府、キャッシュレス比率を4割までアップの方針
日経新聞によると、政府のキャッシュレス化に向けた方策は着々と進んでいます。
金融庁と経済産業省は、クレジットカードなどでお金を払うキャッシュレス決済比率を10年間で40%に引き上げる。
とあるように、政府は現状およそ20%のキャッシュレス比率を2倍の40%まで引き上げる方針です。
また、2020年の東京オリンピックに大都市の主な施設・観光スポットでは全ての決済をキャッシュレスで行うことを目標にしています。
2020年に向けて、外国人向けの施策も
日本のキャッシュレス化は東京オリンピックが一つのターニングポイントなのでしょう。
訪日外国人の数がピークに達するオリンピックに向けて、政府は
- 海外で作ったクレジットカードで現金を引き出せるATMを増やす
- クレジットカードを使えるお店での表示を増やす
- 地方の観光地でもキャッシュレス決済の端末を導入していく
など、日本に訪れた外国人観光客への取り組みも増やしていきます。
それにともなって、日本全体のキャッシュレス化が押し上がるはずです。
クレジット決済でのトラブルも
日本でのキャッシュレス化を進める動きがあるのは事実ですが、同時にトラブルも発生しつつあります。
国民生活センターによれば、
- クレジットカードの支払いで決済額が違う
- 身に覚えがない利用にもかかわらず返金されない
などのトラブルがあがっています。
現金とは全く違う決済方法なので、新たな問題・犯罪が起こるのはある意味あたりまえですが、消費者を守る仕組みが整っていくことを願うあまりです。
キャッシュレス社会に備えた対応を
キャッシュレス・クレジット決済について、メリットやデメリット、そして日本の現状を紹介しました。
まだまだ課題もあるクレジット決済ですが、全ての決済がキャッシュレスになる日は実現するのでしょうか。
いまの子ども世代が大人になるころには、現金の考え方や銀行の役割も変わっているかもしれません。
キャッシュレス化の普及によって生活が変わるのはもちろん、店舗の対応も違ってきます。
これから政府が推し進めるキャッシュレスに対して、店舗が対応するためにもまずは現状をつかむところからはじめましょう!
この記事を書いた人
黒田剛司
大阪市立大学商学部を卒業後、新卒で独立。学生時代に身につけた経営・流通・マーケティングなどの知識を活かし、コマースについて幅広いジャンルで執筆。また、サイト制作やWebメディア運営も請け負っており、IT系の記事作成も可能。無類の動物好き。