各スマホ決済と連携したいカード・スマホ決済の店舗側メリットをご紹介。クレジットカードの連携でより手軽・お得に!
「~Pay(ペイ)の名前で多くのサービスが登場しているスマホ決済サービス。店舗のレジ付近に、さまざまなステッカーが貼られている様子を見たことがある人も多いのではないでしょうか。
スマホ決済サービスは、単体でも特典が受けられるほか、クレジットカードと連携することでさらにお得に使えます。クレジットカード決済システムよりも導入しやすい点も魅力です。
今回の記事では、スマホ決済サービスの内容のほか、店舗への導入方法についてご紹介します。
【目次】
- スマホ決済サービスとは
- クレジットカードと連携することでさらにお得に
- クレジットカードと連携できるスマホ決済サービス
- スマホ決済を導入するメリット
- スマホ決済サービス導入方法
- スマホ決済導入事例
- キャッシュレス化は重要なポイント
スマホ決済サービスとは
スマホ決済サービスとは、文字通りスマートフォンがあれば手軽に決済できるサービスを指します。多くの人が携帯しているスマートフォンで買いものができるため、利便性が高く、スムーズに会計ができる点がメリットです。
使い方は、スマートフォンに店舗のQRLを読み取るだけ。特別な端末機器がなくても導入できるため、これまでクレジットカード払いができなかった店舗でも、スマホ決済には対応しているといったところが出てきています。
スマホ決済の導入が本格的に始まったのは2018年。よりメジャーになったのは、2018年12月に行われたPayPayの「100億円あげちゃうキャンペーン」です。買いものにより、数百円~最大全額のキャッシュバックが行われたこのキャンペーンは、SNS上でも体験者の投稿が多くなされ、知名度を一気に引き上げました。
PayPayのほか、多くのスマホ決済サービスには名前に「Pay(ペイ)」がつくため、乱立する「ペイ」に混乱している人もいるのはないでしょうか。
クレジットカードと連携することでさらにお得に
スマホ決済サービスは、クレジットカードと連携することでスマホ決済・クレジットカードの両特典を受けられるものが多くあります。連携するカードにより還元率が異なるので、利用者は、自身の手持ちのカード・利用サービスに応じたスマホ決済サービスを利用するほうがお得になるわけですね。
まずは、乱立しているスマホ決済サービスのうち、メジャーどころの5サービスと、サービスごとにおすすめの連携クレジットカードをご紹介します。
クレジットカードと連携できるスマホ決済サービス
クレジットカードとも連携でき、現在メジャーなスマホ決済サービス5種類について説明します。
説明するサービスは以下の5種です。
- LINE Pay
- 楽天ペイ
- PayPay(ペイペイ)
- Origami Pay(オリガミペイ)
- d払い
LINE Pay
LINE PayはLINEが提供しているスマホ決済サービスです。LINEの店舗アカウントと連携することで、ユーザーにメッセージを送信できます。(1ヵ月1,000通まで)新商品・サービスの告知やクーポンの配布など、販促ツールとしても使える点が特徴です。
決済方法は以下の6つです。
- LINE Pay据置端末:入力金額のQRコードが表示される専用端末。電源を入れるだけで使える
- プリントQR:店舗に貼付するための決済用QRコード
- LINE Pay用店舗アプリ:専用アプリからの決済。販促機能が充実している点が特徴
- Star Pay:海外で使われているWeChat PayやAlipayにも対応している端末
- POS:利用中のPOSを改修してQR・バーコード決済に対応する
- オンライン決済:LINEユーザーがLINEにログインするだけで使える決済方法
<決済手数料>
- LINE Pay据置端末:0円
- プリントQR:0円
- LINE Pay用店舗アプリ: 0円
- Star Pay: 3.45%
- POS:~3.45%
- オンライン決済:物販・サービス:3.45%、デジタルコンテンツ:5.5%
<ユーザーへの還元率>
0.5%~2%
<クレジットカードとの連携>
LINE Payでは、2019年中にVisaと連携した提携クレジットカードを導入すると1月末に発表しました。
初年度3%の還元率に加え、Visaカードが使える優待特典やタッチ決済が付帯します。これまでLINE Payは現金をチャージするプリペイド式だったため、ユーザーにとって非常にお得になります。使ってみようというハードルが下がるともいえそうです。
楽天ペイ
楽天ペイは大手ショッピングモールを有する楽天が提供しているスマホ決済サービスです。決済システムは以下の2つです。
- アプリ決済QRコード(プリント型):レジに決済用QRコードを設置し、客側がアプリで読み取る
- アプリ決済QRコード(ワンタイム型):店舗用アプリで金額を入力、客側がアプリで読み取る
<決済手数料>
3.24%
<ユーザーへの還元率>
0.5%(200円で1ポイント)
<クレジットカードとの連携>
楽天カードと連携することで、お得に利用できます。通常0.5%の還元率が、連携すると1.5%に。(200円で3ポイント)
PayPay(ペイペイ)
PayPayは100億円のキャンペーンを行い、一気に有名になったスマホ決済サービスです。決済方法は、店舗側のQRコードを客が読み取ることで行います。
<決済手数料>
2021年9月30日まで無料(その後は未定)
<ユーザーへの還元率>
0.5%
<クレジットカードとの連携>
PayPayのお得度を上げられるのは、Yahoo!JAPANカードです。
そもそも、PayPay残高にチャージできるクレジットカードはYahoo!JAPANカードのみ。100円チャージごとに1ポイント加算されるのもお得です。
Origami Pay(オリガミペイ)
Origami Payはレジ付近に設置したQR決済スタンドを読み取るだけで決済ができるサービス。店舗側が用意するのはインターネットにつながっているスマートフォン・パソコン・タブレットのみです。
インバウンド決済である「Alipay」も簡単に導入できます。
<決済手数料(Alipay含む)>
~3.25%
<ユーザーへの還元率>
なし
還元率はゼロですが、会計時に使えるクーポンや割引キャンペーンがある点が特徴です。
<クレジットカードとの連携>
Origami Payと連携させるおすすめのクレジットカードは、Orico Card THE POINTです。還元率は1%。入会後半年間、上限5,000ポイントまでは2%で利用できます。
d払い
ドコモが提供しているスマホ決済サービスがd払いです。たまったポイントはスマートフォン代に充てられます。
なお、d払いはドコモユーザー以外でも使える支払方法です。
店舗でバーコードを提示して支払うほか、オンラインでは暗証番号を入力することで買いもの可能です。
<決済手数料>
3.25%
<ユーザーへの還元率>
0.5%
<クレジットカードとの連携>
dカードとの連携がお得です。dカードと組み合わせた際の還元率は1.5%。dカードは100円により1ポイントがたまるほか、提携店頭での提示でもポイントがたまります。
スマホ決済を導入するメリット
店舗側がスマホ決済を導入することによるメリットは、以下の通りです。
- 手数料が安い
- 初期コストが安い
- 現金化が速い
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
1、手数料が安い
キャッシュレス化が進むなか、クレジットカード決済が進まない店があるのは、クレジットカード決済の手数料です。
クレジットカード決済では、一般的に5~6%の手数料がかかります。一方、スマホ決済の手数料は3~4%程度です。クレジットカード決済を導入しづらかった店舗でもキャッシュレスを進めやすいといえるでしょう。
2、初期コストが安い
スマホ決済は、クレジットカード決済のように導入時に専用端末を入れる必要がありません。QRLコードを読み取る式の決済方法では、ほぼどのサービスであっても無料で始められます。
個人店など、小規模店舗でも導入しやすいのがメリットです。
3、現金化が速い
クレジットカード決済と比べ、現金化が速いのもスマホ決済のメリットです。クレジットカード決済であれば、入金タイミングを待たなければ実際の現金として手に入りませんが、スマホ決済では最短で翌日の入金も可能。小規模店舗の資金繰りがしやすいメリットがあります。
スマホ決済サービス導入方法
各サービスについて理解したところで、次は店舗への導入方法について説明します。
LINE Pay
LINE Payの導入は「申請・書類提出」「出店審査」「完了」の3ステップです。
申請ページから「プリントQR」「店舗用アプリ」「据置端末」のいずれかを選択できます。
申請ページ:https://pay.line.me/jp/apply/intro?locale=ja_JP
楽天ペイ
楽天ペイの申し込み手順は、全部で5ステップです。
- 加盟店登録申し込み:必要事項入力
- 本人確認資料・法人確認資料提出
- Visa、Mastercardの審査開始:審査結果は3営業日以内
- 審査結果メールの受信
- JCB、アメリカンエキスプレス、Diners Club、Discoverの審査:Visa、Mastercardは使用可能、こちらの審査結果は2週間程度必要
申し込みページ:https://smartpay.rakuten.co.jp/start/lead_entry.html?l-id=cmp_cv_float
PayPay(ペイペイ)
PayPayの導入までは全部で6ステップです。
- 申し込みフォーム入力
- メール受信
- 審査情報入力
- 審査
- 審査完了後の初期設定
- コード設置、利用スタート
法人の場合は法人番号、個人事業主の場合は運転免許証・運転経歴証明書・パスポート・国民健康保険証のいずれかが必要です。
利用開始後、コードキットが送られてきます。
申し込みページ:https://business.paypay.ne.jp/entry/?_ga=2.77462614.235890809.1558738603-1716257083.1558738603&_gac=1.259005048.1558738605.Cj0KCQjwrJ7nBRD5ARIsAATMxsugbaB7CBXlAepYXgbt4faewBLeoPBMKEeAXGjonfKQMs5R1-LxRg0aAhakEALw_wcB
Origami Pay(オリガミペイ)
Origami Payの導入は、「申し込み」「審査情報入力」「利用設定」の3ステップです。設定後、店舗で使えるスターターキットが送られてきます。
申し込みページ:https://origami.com/business/flow/
d払い
d払いのほか、複数のスマホ決済サービスが利用できるQRコードを「Cloud Pay」に申し込んで発行します。
申し込みの流れは、「必要事項の入力」「必要書類の提出」「内容の確認・同意」の3ステップです。
Cloud Pay申し込みページ:https://cloud-pay.jp/mpm/campagin_store/
スマホ決済導入事例
実際に、スマホ決済を導入した店舗の実例は、各サービスの公式ホームページにも掲載されています。
たとえば、LINE Payでは、導入前からLINE@を使っていたという店舗の事例が掲載されています。コミュニケーションツールとして顧客が年齢を問わずLINEを使っているということから、LINE Payであれば顧客への浸透が速そうだと導入を決めたのだそうです。
また、楽天ペイには、楽天スーパーポイントをためている顧客層から好反応を得ているという事例が掲載されています。楽天カード自体の知名度が高いこともメリットのひとつだといえるでしょう。
クレジットカードとの連携でさらにお得になることを伝えることも、スマホ決済の利用率を上げることにつながるのではないでしょうか。
導入店舗の種類
スマホ決済を導入している店舗は、小売店・飲食店のほか、美容院・サロンやタクシー会社といったサービス会社まで多岐にわたります。
スマホ決済はバーコードを読み取るだけで決済ができるため、サロンや飲食店の場合、レジではなく座席で会計をしてもらいやすいメリットもあるのです。
前述したように、スマホ決済はクレジットカード決済よりも手数料が安く抑えられるため、チェーン店だけではなく個人店でも導入しやすいのが特徴です。
キャッシュレス化は重要なポイント
日本ではまだまだキャッシュレスに対応していない店舗、サービスも多く、現金を持ち歩き使用するシーンも多く見られますが、海外では完全なキャッシュレスが年々主流になっています。特に中国やインドではその流れが顕著です。理由は、自国の通貨に対する信用度の低さにあります。また、シンプルに支払いが楽だからという理由で、欧米各国でもスマホ決済の利用が広がっています。
日本では国内の消費が伸び悩むなか、訪日外国人観光客の数が年々増加しているのが現状です。インバウンド需要は今後も店舗にとって重要な要素となり続けるでしょう。特に2020年の東京オリンピック・パラリンピックを目前とした今、現金のいらない決済方法を用意することはマストだといってもいいのではないでしょうか。
まとめ
スマホ決済はクレジットカード決済よりも手数料が低く、これまでクレジットカード決済を取り入れてこなかった店でも導入しやすいのが特徴です。実際に多くの店舗が導入し、顧客側の利便性が向上しています。
すでにクレジットカード決済ができる店であっても、顧客側はクレジットカードを連携したスマホ決済の方がクレジットカードを単体で使うよりお得になります。店舗側もスマホ決済の方が手数料を低く抑えられる点がお得です。支払方法はいたってシンプルなため、スマホを持っている人であれば年齢を問わず簡単に使えます。導入後は会計時に一声かける、店舗側で決済方法が増えたことをアピールするのも大切でしょう。
スマホ決済の仕組みがよくわからないからと、従来の現金での支払い、またクレジットカード払いを選んでいる顧客も少なくないでしょう。店舗側がスマホ決済・クレジットカードとの連携により手軽さ・お得さが向上することを伝えることで、顧客の心理的ハードルを下げられるでしょう。キャッシュレスが進むことは、店舗側、顧客側ともにメリットがあるのです。