【店舗向け】受発注システムとは?メリットとデメリット、おすすめシステムまで徹底解説
「受発注システムって名前は知ってるけどよくわからない。お店で使うのにおすすめのシステムはどれだろう。」
と思っている方。
受発注システムは、インターネットを介して商品の受注や発注ができるシステムです。これにより、商品の受注や発注を効率よくできるので、売上アップやコスト削減につながります。
とはいえ、具体的なメリットやデメリット、お店に合ったシステムはどれなのかはわかりにくいですよね。
そこでこの記事では、
の順にお伝えします。
一見わかりにくくに感じる受発注システムも、おさえるべきポイントは多くありません。
まずはこの記事で、受発注システムの概要について大まかに知りましょう!
受発注システムとは「受注や発注を効率よくするためのシステム」
受発注システムとは「受注や発注を効率よくするためのシステム」で、商品の受発注はインターネットを介して自動的に行います。
これまでは大企業が中心に導入・活用していましたが、近年は中小企業でもコストをかけず利用できる受発注システムが多く登場し、より身近なサービスになりました。
以下では、受発注システムのメリットやデメリットについてお伝えしますね。
受発注システムのメリット
まずは受発注システムのメリットを、
- 受注で利用する場合のメリット
- 発注で利用する場合のメリット
に分けてお伝えします。
受注で利用する場合のメリット
受注で利用する場合のメリットは3つです。
- 業務が自動化されるため効率がアップする
- データで管理するので人的ミスが減る
- 時間を気にせず受発注できるので利便性がアップする
1つずつ説明します。
1. 業務が自動化されるため効率がアップする
1つ目のメリットは、業務が自動化されて効率がアップすることです。
受注業務に必要な、
- 受付
- 在庫の確認
- 発送
- 顧客への連絡
など、これまで手作業でやっていたものをオンライン上で自動的に処理できるため、効率よく業務を進めることができます。
2. データで管理するので人的ミスが減る
2つ目のメリットは、データで管理するので人的ミスが減ることです。
たとえば商品の受付フォームでは、必要な記載事項が書かれていない場合はエラーとして伝えてくれる仕組みがあります。手書きだと見過ごしてしまいがちなものも、データにすることで間違いをすぐに発見することが可能です。
3. 時間を気にせず受発注できるので利便性がアップする
3つ目のメリットは、時間を気にせず受発注できるので利便性がアップすることです。
受注側は自動で注文を受け付けるため24時間いつでも対応することができ、発注側も時間を気にせずに注文ができます。
発注で利用する場合のメリット
発注で利用する場合のメリットは3つです。
- 業務が自動化されるため効率がアップする
- データで管理されるので進捗や履歴が管理しやすくなる
- 時間を気にせず受発注できるので利便性がアップする
こちらも1つずつお伝えしますね。
1. 業務が自動化されるため効率がアップする
1つ目のメリットは、業務が自動化されるため効率がアップすることです。
商品を注文する際に24時間365日いつでも、受発注システム上で取引先の在庫を見ながら注文することができます。電話やFAX、メールなどの利用に比べても、コミュニケーションコストやシステムへの転記コストがなくなるため、発注業務全体の効率をアップさせることが可能です。
また、自社の在庫数に応じて自動で発注する仕組みにしてしまえば、受発注システムで注文を入力する必要すらなくなります。
2. データで管理されるので進捗や履歴が管理しやすくなる
2つ目のメリットは、データで管理されるので進捗や履歴が管理しやすくなることです。
発注者側も取引先や注文ごとに進捗を確認することができ、過去の履歴もまとめて管理されるため、進捗や履歴の管理が効率化されます。
3. 取引先の商品在庫をWEBで確認できるので利便性がアップする
3つ目のメリットは、取引先の商品在庫をWEBで確認できるので利便性がアップすることです。
受発注システムを活用することで、取引先のすべての商品をWEB上で確認できるようになります。いちいち電話で在庫を確認することなく、専用ページで商品を検索し、簡単に注文することが可能です。
次は、デメリットについてチェックします。
受発注システムのデメリット
受発注システムのデメリットは3つです。
- システム導入コストがかかる
- 取引先とのコミュニケーションが減り、問題点に気付きにくくなる
- 取引先の同意やインターネット環境整備が必要
こちらも1つずつお伝えしますね。
1. システム導入コストがかかる
1つ目のデメリットは、システム導入、維持コストがかかることです。
パッケージ化されたものであれば数千円から利用できるものもありますが、自社に合わせてカスタマイズするのであれば数十万円~数百万円かかることもあります。
システム導入にあたっては、それによって削減できるコストと導入コストを比べることが大事です。
2. 取引先とのコミュニケーションが減り、問題点に気付きにくくなる
2つ目のデメリットは、取引先とのコミュニケーションが減り、問題点に気付きにくくなることです。
受発注システムはウェブ上ですべて取引を行うことができるため、取引先と会う機会が減ります。取引先とのコミュニケーションからは、
- 取引先が自社商品に関して抱えている不満
- 競合会社の情報
- 取引先の営業方針
などを知ることができ、これがないと問題点に気づくのが遅くなります。
なので、受発注システムを利用するさいは、コミュニケーションが減ることを念頭に、自社に必要な情報を集める方法を考えることが必要です。
3. 取引先の同意やインターネット環境整備が必要
3つ目のデメリットは、取引先の同意やインターネット環境整備が必要なことです。
受発注システムの導入は、これまで取引を行ってきた取引先に発注方法を変えてもらわなければいけません。勝手にシステム変更を行っては、取引先に迷惑がかかってしまいます。
導入に際しては、取引先の同意とインターネット環境の整備を確認しましょう。
次は、受発注システムの機能についてお伝えしますね。
受発注システムの機能
受発注システムの機能は、
- 受注で利用する場合の機能
- 発注で利用する場合の機能
の2つに分かれます。1つずつお伝えしますね。
受注で利用する場合の機能
受注で利用する場合の機能は、
- 受注一覧
- 受注明細
- 伝票出力
- 取引先管理
- 商品マスタ登録、管理
- 在庫管理
です。
受注一覧
取引先各社の注文を一覧で管理する機能です。注文ごとのステータスや注文金額、数量を見たり、過去の注文を検索したりすることができます。
受注明細
注文の明細を確認する機能です。受注を確定したり、ステータスを管理したりできます。受注一覧データの中身が詳細に出てくるため、取引ごとの問い合わせ対応に便利です。
伝票出力
受注伝票を出力する機能です。取引の流れのなかで伝票を出力する必要性は無いかもしれませんが、現場での在庫確認や集計のときなど、必要に応じてプリントアウトできる機能は役立ちます。
取引先管理
取引先の住所や配送先など、マスターデータを管理する機能です。取引先ごとに支払い方法や金融機関に合わせて管理できます。
商品マスタ登録、管理
商品の画像やスペックなど、詳細な情報を管理する機能です。基幹となるシステムから自動連携したり、CSV(テキストベースのデータファイル)を取り込んだりできます。
在庫管理
商品ごとの在庫を管理する機能です。こちらについても、基幹システムからの自動連携や、CSV(テキストベースのデータファイル)の取込ができます。
また単なる在庫管理だけでなく、在庫が少ない商品をアラートで知らせたり、入荷状況を確認したりする機能を持たせることも可能です。
発注で利用する場合の機能
発注で利用する場合の機能は、
- 発注一覧
- 発注入力
- 伝票出力
- 在庫管理
- 取引先管理
です。
発注一覧
取引先の注文を一覧で確認する機能です。注文ごとの金額や数量、注文ステータスを確認したり、過去の注文を検索したりできます。
発注入力
発注内容の詳細を入力する機能です。注文履歴からリピート発注をかけることができ、自社の在庫数に応じて自動で発注する機能を付けることもできます。
在庫管理
発注伝票を出力する機能です。期日までに商品が到着しないときのオーダー確認など、必要に応じてプリントアウトできます。
取引先管理
注文した取引先の住所など、マスターデータを管理する機能です。値引き率や納品スピードに応じて並び替えさせることもできます。
次は、おすすめの受発注システムをご紹介しますね。
おすすめの受発注システム10選
おすすめの受発注システムを10個ご紹介します。
- 事業ごとに特化されたパッケージが使いやすい「アラジンEC」
- 低価格が魅力「COREC(コレック)」
- 手軽でカンタンに導入できる「MOS(モス)」
- 自由度の高いカスタマイズが可能「BtoBプラットフォーム受発注」
- 古くから実績のある受発注システム「e受発注」
- 経営分析の機能も充実「board(ボード)」
- ユーザーごとにレイアウト設定が自由にできる「SpreadOffice(スプレッドオフィス)」
- サポート体制が充実「働くDB」
- スモールスタートも可能「CAM MACS(キャムマックス)」
- 販売の流れをまとめて管理できる「FunBiz(ファンビズ)」
1. 事業ごとに特化されたパッケージが使いやすい「アラジンEC」
アラジンECはBtoBの受発注システムにおいて、25年間にわたり5,000社以上のノウハウを持っています。さまざまな機能やパッケージに柔軟に対応できる点が魅力です。
こんな企業様におすすめ
- マルチデバイスに対応したい企業
- クラウド型、オンプレミス型から自由に選びたい企業
- 豊富な機能やパッケージを重視したい企業
2. 低価格が魅力「COREC(コレック)」
COREC(コレック)は、2014年のサービス開始からわずか4年でユーザー数が17,000社を突破した勢いのあるサービスです。魅力はリーズナブルな値段で、受発注ともに無料プランが用意されています。「費用を抑えたい」「まずはお試しで」という企業は、ここから検討してみるのが良さそうです。
こんな企業様におすすめ
- 低コストでシステム導入したい企業
- 機能やカスタマイズをそれほど必要としない企業
3. 手軽でカンタンに導入できる「MOS(モス)」
MOS(モス)は、PC・スマホやタブレットで手軽に利用できるモバイル受発注パッケージです。AI機能により人的ミスを防ぎ、外部システムとの連携やカスタマイズにも対応できます。
こんな企業様におすすめ
- さまざまなデバイスを使いたい企業
- 自社の使い方に合わせてカスタマイズしたい企業
4. 自由度の高いカスタマイズが可能「BtoBプラットフォーム受発注」
BtoBプラットフォーム受発注は利用企業数3万社以上、利用者数35万人を超える実績のあるサービスです。すしざんまいやモスフードサービスなども利用しており、カスタマイズすればほとんどの企業の要件を満たすことができます。
こんな企業様におすすめ
- 自社の使い方に合わせてカスタマイズしたい企業
- 実績のあるサービスを使いたい企業
5. 古くから実績のある受発注システム「e受発注」
e受発注は古くから受発注システムを提供しており、大企業にも多数の導入実績があります。オンプレミス型、クラウド型どちらも製品をもっており、要件に応じて選ぶことが可能です。
こんな企業様におすすめ
- クラウド型、オンプレミス型から選びたい企業
- 実績のあるサービスを使いたい企業
6. 経営分析の機能も充実「board(ボード)」
board(ボード)は案件単位で情報を管理し、バックオフィス業務から経営管理まで対応した、受発注システムです。会計ソフトとの連携も強化しており、freee・MFクラウド会計・弥生会計・勘定奉行などに対応しています。
こんな企業様におすすめ
- 経営分析もサポートしてほしい企業
- 会計ソフトと連携させたい企業
7. ユーザーごとにレイアウト設定が自由にできる「SpreadOffice(スプレッドオフィス)」
SpreadOffice(スプレッドオフィス)は、受発注の業務をカンタンかつスピーディに進められるクラウドサービスです。エクセルやPDFへの出力・データ集計機能を持ち、使用するユーザごとに画面レイアウトを使いやすくカスタマイズできます。
こんな企業様におすすめ
- データ集計機能がほしい企業
- ユーザーごとに画面レイアウトを設定したい企業
8. サポート体制が充実「働くDB」
働くDBは、丁寧にサポートしてくれる専用の窓口が設置されており、初めて受発注システムを導入する企業も安心です。カスタマイズも自由度が高く、外部システムとの連携にも柔軟に対応できます。
こんな企業様におすすめ
- 手厚いサポートがほしい企業
- 自社に合わせてカスタマイズしたい企業
9. スモールスタートも可能「CAM MACS(キャムマックス)」
CAM MACS(キャムマックス)は、カスタマイズや拡張の選択肢が豊富で、ほとんどの業種に対応できる受発注システムです。スモールスタートも可能で、スタートアップでは低コストなミニマムプランで導入し、企業体の成長に合わせて機能を拡張していくことができます。
こんな企業様におすすめ
- 企業の規模に合わせて使う機能を決めたい企業
- 自社に合わせてカスタマイズしたい企業
10. 販売の流れをまとめて管理できる「FunBiz(ファンビズ)」
FunBiz(ファンビズ)は、見積書の作成から受注登録、仕入、出荷指示、売上管理、請求支払い管理などの販売業務に関わる機能をすべてまとめて管理をすることが可能です。卸売、小売業向けに特化しています。
こんな企業様におすすめ
- 卸売、小売の企業
- 業務の進捗を細かく管理したい企業
受発注システムを活用して業務の効率アップを実現しよう!
ここまで、受発注システムのメリットや仕組みについてお伝えしました。
おさらいですが、受発注システムとは「受注や発注を効率よくするためのシステム」を指します。
そのメリットとデメリットは以下の通りです。
【受発注システムのメリット】
- 業務が自動化されるため効率がアップする
- 在庫情報がデータで管理するので人的ミスが減る
- 在庫情報がデータで管理されるので進捗や履歴を見やすくなる
- 時間を気にせず受発注できるので利便性がアップする
【受発注システムのデメリット】
- システム導入コストがかかる
- 取引先とのコミュニケーションが減り、問題点に気付きづらくなる
- 取引先の同意やインターネット環境整備が必要
特にコストについては、「システム導入で削減できるコスト」と「システム導入にかかるコスト」をあらかじめ比べておきましょう。
また受発注システムの機能は主に、
- 受発注一覧
- 発注入力
- 受注明細
- 伝票出力
- 取引先管理
- 商品マスタ登録、管理
- 在庫管理
です。受発注システムを導入することで、受注側は受注から発送まで、発注側は注文から納品まで、すべてウェブ上で管理できます。
受発注システムは、これまで人力で行っていた業務を自動化することが可能です。確実にミスを減らし、受注側・発注側それぞれの利便性を高めることができます。
まずは、無料で利用できる受発注システムから検討してみましょう!
この記事を書いた人
黒田剛司
大阪市立大学商学部を卒業後、新卒で独立。学生時代に身につけた経営・流通・マーケティングなどの知識を活かし、コマースについて幅広いジャンルで執筆。また、サイト制作やWebメディア運営も請け負っており、IT系の記事作成も可能。無類の動物好き。