徹底解説。クラウドPOSレジ「スマレジ」の使い方から評判、APIによる連携まで
iPadやiPhoneを用いたスマートなPOSシステムとして話題のクラウドPOSですが、今では様々な種類のアプリケーションがリリースされています。
中でも人気のあるシステムの一つが「スマレジ」です。0円から始めるクラウドPOSとして話題を呼び、国内では非常に高いシェアを誇るクラウドPOSシステムです。
今回はそんなスマレジに注目し、使い方から評判、他のシステムと比較した使い勝手など、徹底して解説していきます。
【目次】
- スマレジの使い方
- スマレジの充実したサポート
- スマレジAPIについて
- スマレジ・ウェイターで飲食店に特化したPOSシステムを
- スマレジの評判
- 他の無料POSレジとの違いは?スマレジ・エアレジ・ユビレジを比較
スマレジの使い方
まずはスマレジの基本的な特徴から見ていきましょう。
スマレジとは
スマレジは従来のPOSシステムとは異なり、iPadやiPhoneといった身近なスマートデバイスをハードウェアとして活用できるクラウドPOSシステムです。
これまでPOSシステムは便利な反面、大型で高価なレジスターを導入することで利用でいるものだったため、個人レベルの店舗ではPOSシステムを持ちることは難しかったという経緯がありました。
そこで誕生したのがクラウドPOSシステムです。システムをクラウド化し、ソフトを手持ちのスマートデバイスにインストールするだけで運用が可能となった、次世代のレジを支える技術です。
スマレジは2011年よりサービスを開始しているソフトウェアで、クラウドPOS界隈ではかなり初期よりアップデートを続けている信頼性の高さが大きな特徴です。
他のサービスよりも多くのノウハウを蓄積していることが、今でもポピュラーなサービスの一つとして活躍する理由の一つでしょう。
スマレジの動作環境
スマレジのアプリケーションを運用するために必要な動作環境は、iOSに限られます。つまり、iPhoneかiPadでの運用です。そのためAndroidやWindowsのスマートデバイスでは動作が保証されない点に注意してください。
対応モデルはiPhone5以降となっており、次世代機はもちろん現行モデル、あるいは1世代程度前のiPhoneやiPadでも十分に動作します。
管理画面はブラウザでも運用することができます。こちらはiOSやMacOSに限らずAndroidやWindowsでも運用でき、Firefox・Google Chromeなどに対応しています。
スマレジを運用する際には、まず最新型でなくても良いのでiPhoneかiPod Touch、iPadを用意しておく必要があることを忘れないでおきましょう。
対応する型番を参考にしたい場合、公式サイトのヘルプに詳細が書かれているのでこちらを参考にしてください。
https://help.smaregi.jp/hc/ja/articles/216038908-%E5%8B%95%E4%BD%9C%E7%92%B0%E5%A2%83%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6
スマレジの導入方法
スマレジの導入方法はいたってシンプルです。まず、Apple公式のApp Store よりスマレジをインストールします。
アプリを起動するとアカウント作成の案内が現れるので、ガイドに従ってアカウントを作成します。通常のアプリケーションなどの会員登録と変わらず、特別な操作は必要ありません。
また、利用料金は基本月額費用・初期費用無料となっており、さらに利用開始から30日間は無料で全ての機能を活用することができます。
登録が終われば、次はシステムに商品を登録していきます。商品は一つづつ登録するだけでなく、CSV形式であらかじめまとめられたものを一括して登録することもできます。登録作業は手間のかかる作業となるため、このような一括登録機能はリソースの少ない個人店舗では活躍することでしょう。
スマレジの運用方法
商品登録が終われば、あとは販売業務に移ることができます。商品が購入された場合、一覧から商品を選択します。選択したあとは預かり金の入力やクレジット決済の手続きを進めます。この辺りの操作は通常のレジ業務と変わりありません。
また、スマレジの運用にはレジのほか、売上管理や分析、店舗情報・スタッフの登録なども行えます。必要に応じて、スマレジの多彩な機能を存分に活用することができるでしょう。
スマレジの充実したサポート
スマレジは月額料金が発生する分、充実したサポート体制が整っているのが嬉しいところです。
アフターサポート完備で安心
新しい技術を導入する際には初期のトラブルや訓練不足による効果的な運用ができないといった問題の発生ですが、スマレジはメールでのサポート対応だけでなく、電話対応も可能となっているので、リアルタイムでのサポートを受けることができます。
メールではタイムラグがあるため、電話で緊急の用事に対応してもらえるのは嬉しいメリットです。
充実のヘルプページで自己解決も
また、スマレジは公式サイトの公開するヘルプページも充実しているので、よくある質問やトラブルはこちらから自己解決することも可能です。
参考:
https://help.smaregi.jp/hc/ja?_ga=2.232777820.270481161.1540382889-427771308.1540382889
まずはよくある質問を確認し、それでもわからなければ電話やメールで対応してもらうというプロセスで問題解決につなげることができるでしょう。
スマレジAPIについて
通常のスマレジと合わせて活用したいのが「スマレジAPI」です。
スマレジAPIで他社サービスとの連携
スマレジAPIは、スマレジで用いている機能やそこに保存されているデータを他のシステムなどに用いたいときに使用し、POSシステム内の分析にとどまらない、さらなるマーケティングリサーチなどに応用していくことができます。
ERPやECなど、スマレジAPIを活用できるシーンは多岐に渡ります。APIを活用すればスマレジ外部からのデータの編集なども行えるようになり、リアルタイムでのデータ連携も合理的でスムーズです。
スマレジ・ウェイターで飲食店に特化したPOSシステムを
スマレジは飲食からアパレルなど、様々な業態で活用できる汎用性を重視して設計されています。そんな中、急激に需要が拡大している飲食業のニーズに合わせて誕生したのが、スマレジの「Waiter」です。
スマレジとスマレジ・ウェイターの違い
スマレジとスマレジ・ウェイターの大きな違いは、システムが飲食店に特化している点です。
ウェイターの場合、飲食店には欠かせないオーダー設定の項目やテーブル管理、予約管理、キッチン伝票発行といった機能が初めから標準装備されており、スマレジでは不便に感じていた飲食店向けの機能を余すことなく用いることができます。
飲食業務に特化したシステムでありながら、システム利用料はスマレジと同様基本無料となっています。
大規模向けには月額1万円からのプレミアムプランもありますが、小規模な店舗であれば無料でウェイターを活用することができるでしょう。
オフラインで動作する「ウェイターBOX」も
また、ウェイターにはインターネット環境のないオフラインの現場でも運用ができるよう、「ウェイターBOX」と呼ばれる機器も存在します。
これは現場で利用するシステム向けにローカルなネットワークを構築するシステムで、万が一インターネットが切断されてしまった場合も通常通り営業を続けられるよう、機能してくれます。
アパレルなどとは違い、リアルタイムでの注文が重要な飲食店において、インターネット接続が切れてしまうことは死活問題です。
ウェイターBOXは自動で機能し、オフラインの中でも業務を遂行する手伝いをしてくれるほか、インターネットが回復ししだい自動でデータをクラウドに同期してくれる頼もしい存在です。
スマレジの評判
スマレジは全国で5万件を超える利用店舗が存在することもあり、多くの評判が集まっています。日本でもトップレベルの導入実績を誇るだけあり、利用者の多くがスマレジの使い勝手を高く評価しています。
スマレジのメリット
スマレジが評価されているのは、まずはやはりコストパフォーマンスの高さが挙げられます。初期費用・月額料金が無料で、iPadさえ導入すればすぐに利用できるのは嬉しいポイントです。
また、アプリそのものの使い勝手もよく、シンプルな商品登録・レジ機能は初心者にもとっつきやすいとして、スタッフの育成にかかる時間短縮にも繋がっているようです。
カードリーダーなどの周辺機器にも数多く対応し、連携できる決済手段の豊富さもスマレジのメリットです。日本は電子マネーなどの決済も豊富なため、国内初のスマレジならではの利点がこのようなところにあると言えるでしょう。
スマレジのデメリット
一方で不満の声も少数ですがあがっているようです。
例えば無料で使える機能は限定されており、登録可能商品数も有料に比べて制限されています。さらに1000件を超える商品登録をおこなう場合は、有料プランを導入する必要があります。
2店舗以上での連携を行うためにも、有料プランが必要になる点は留意しておきましょう。
また、完全にiOSに特化したアプリケーションとなっているため、アンドロイドユーザーは新たに本体を購入しなければいけないのはネックとなりそうです。
とはいえ個人店舗で小規模に運用したいという人は、無料プランのスマレジで十分に運用していくことができるでしょう。
他の無料POSレジとの違いは?スマレジ・エアレジ・ユビレジを比較
エアレジとスマレジの比較
スマレジとよく比較されるアプリがエアレジです。エアレジもスマレジと同様にポピュラーなクラウドPOSシステムの一つですが、大きな違いとしては、エアレジは利用料金が無料プランのみという点でしょう。
スマレジは店舗や小売りの規模に応じて異なる月額料金が発生しますが、エアレジの場合は月額料金がかかりません。売り上げの増減にかかわらず一定の月額料金を取られることは時として大きなネックとなりますが、エアレジはその心配がないのが嬉しいところです。
そのこともあってかエアレジの導入実績は20万件を超えており、スマレジの導入件数の4倍に当たります。やはりコスト面で有利なエアレジはカジュアルに導入を進められる強みがあるようです
ただ、スマレジの場合は電話でのサポートに対応していたり、楽天ペイのような新規決済サービス、そしてスマレジタイムカードのようなアプリを運用できるといった、付加的なサービスが充実しています。
エアレジもホットペッパーグルメの予約サービスに対応しているなどの特典はありますが、このあたりは必要なサービスをあらかじめチェックしておくことで吟味すると良いでしょう。
ユビレジとスマレジの比較
もう一つのポピュラーなクラウドPOSであるユビレジはどうでしょうか。ユビレジもスマレジと同様、無料プランと月額料金の発生する有料プランが存在し、使用したい機能に応じて月額料金は変動します。
料金には大きな違いはなく、どちらも5千~1万円が相場となっています。
サポート内容や対応サービスも大きな違いはありませんが、ユビレジは食べログPayに対応しているなど、飲食店向けのサービスや機能を取り揃えているのが特徴です。
また、ユビレジ契約の際に独自のカスタマイズを加えたシステムを利用することも可能で、飲食店に強いシステム構築を徹底したい場合は、ユビレジの導入を考えると良いでしょう。
補助金適用で周辺機器も充実
これはエアレジ・ユビレジ・スマレジの三つのシステムに当てはまりますが、2019年9月末までにいずれかのサービスを利用すると、最大で3分の2の設備導入費用が国より援助されることになっています。
周辺機器の導入も考えている場合、どのサービスを利用すれば対応する周辺機器を安く購入できるかも視野に入れて考えてみると良いでしょう。