ハッシュタグをSNSマーケティングで活用するには。事例やPR方法を紹介します
SNSを利用している方であれば、ハッシュ(#)タグを利用した投稿は見たことがあるかと思います。
実は、SNSマーケティングにおいてハッシュタグは、活用次第で高い宣伝効果を発揮することができるのです。
今回は、ハッシュタグをビジネスに活用するための手段として、
- ハッシュタグの付け方・使い方
- ハッシュタグをビジネス活用するメリット
- 主要SNS(Twitter、Instagram、Facebook)のハッシュタグ活用法
- ハッシュタグをうまく運用するツール紹介
などを解説。
SNSマーケティングは今や宣伝に必要不可欠なものです。ハッシュタグを使いこなし、さらに宣伝効果を高めていきましょう。
【目次】
- ハッシュタグはどこで生まれたのか
- ハッシュタグ(#)の付け方と使い方
- ハッシュタグのSNSマーケティングにおける4つのメリット
- SNS別、ハッシュタグの使い方と違い
- ハッシュタグをうまく運用するWebツール
- SNSごとの特性を理解し、ハッシュタグを活用しよう
ハッシュタグはどこで生まれたのか
ハッシュタグとは、投稿内でキーワードの頭に「#(ハッシュ)」をつけることで、リンクが生成される機能のことです。
ハッシュタグをつけることで、
- 同じハッシュタグを使った投稿の検索がしやすくなる
- 情報共有や同名異義語の区別に役立つ
といった効果があります。
このハッシュタグはTwitterで生まれて以来、InstagramやFacebook、Youtubeなどに輸入され、今ではさまざまな場所で目にする機能となりました。
実はこのハッシュタグはユーザー発祥の文化で、のちにTwitterが公式で導入したという経緯があります。
提唱したのは、GoogleとUberの元開発者であるクリス・メッシーナ氏で、2007年8月のある投稿がきっかけでした。
how do you feel about using # (pound) for groups. As in #barcamp [msg]?
— Chris Messina 🏴☠️ (@chrismessina) 2007年8月23日
メッシーナ氏は当時、SXSW(サウス・バイ・サウス・ウエスト)という大型イベントに参加していましたが、イベントに関する投稿だけを整理できないことに不満を持っているユーザーがたくさんいることに気付きました。
そこで、ブログ記事で「#を使ってつぶやこう」と周囲に呼びかけたのがはじまりです。
その利便性から、ユーザー間で自然に広まっていき、2011年には日本語のハッシュタグも利用可能になりました。
ハッシュタグは「♯(シャープ)」ではない
ちなみに、よく誤解されていますが「#(ハッシュ)」と「♯(シャープ)」は別の記号です。
よく見ると、シャープの方の横線は右上がりになっているのがわかるかと思います。
ただ、ツイッターを含め多くのSNSでは「♯」をつけて投稿してもハッシュタグとして認識されるようになっています。
確かに間違っていることは間違っているのですが、日本で「#(ハッシュ)」はITエンジニアでない人にはあまり馴染みのない記号です。
ですので、理解しやすくするため便宜上シャープと呼ぶこともある、という認識が正しいでしょう。
もちろん、公的な場や文書では「ハッシュ」と記述することが望ましいということは覚えておくと良いかも知れません。
ハッシュタグ(#)の付け方と使い方
ハッシュタグを使うには、半角の#(ハッシュ)をつけて投稿するだけでかまいません。全角だとタグとして認識されないので注意しましょう。
# をつけてキーワードを記述し、ハッシュタグの前後にスペースをあけるとそこにリンクが張られ、同じタグを使っている人の投稿を検索するページへと飛ぶことができます。
なお、ハッシュタグにはスペースや句読点、記号を含めることができません。
人によっては、検索用に追伸として投稿の最後に表記したり、文章中に言葉として含ませたり、前に付けたりなどユーザーによって工夫されています。
自分でハッシュタグを作ることもできるので、新しいイベントなどを作ったらハッシュタグをつけて投稿するように呼びかけてみましょう。
同名の他のキーワードと区別して検索・共有する目的で使う
ハッシュタグには、他のキーワードを含ませた投稿と区別するという目的もあります。
たとえば、果物のりんごについての投稿を調べたい場合、「りんご」とハッシュタグをつけずに検索するとどうでしょうか。
りんごといっても色々あるので、「りんご」だけだと歌手の椎名林檎氏や、りんごという名前を使ったキャラクターや、ニュートンが万有引力を発見したきっかけを解説する投稿などが一緒に出てきてしまう可能性があります。
こうした際にハッシュタグで「#りんご」と検索すれば、果物のりんご以外の投稿を極力排して検索することが可能です。
さまざまなジャンルの投稿がなされるSNSならではのシステムといえます。
ハッシュタグのSNSマーケティングにおける4つのメリット
もうご存じかも知れませんが、SNSマーケティングにおいてハッシュタグは重要な存在です。
メリットをよく理解し、使うことで、自社の宣伝やキャンペーンの参加率を引き上げることができるでしょう。
具体的なメリットも説明していきますので、役立ててみてください。
1.狙った層に投稿を届けやすくなる
もともと使われているジャンルのハッシュタグをつけることで、ターゲットとする層にキャンペーンやPRを認知してもらうことができます。
たとえば、キャットフードのPRをしたい場合、猫を飼っているユーザーに届けるために「#猫」や、「#猫のいる暮らし」といったハッシュタグを付けることは効果的です。
また、ハッシュタグを付けないと、ハッシュタグを使って検索しているユーザーに届けられません。
認知機会の拡大という目的でも、付けた方が望ましいケースがあります。
2.キャンペーンに関する投稿を収集しやすい
オフラインかオンラインかを問わず、キャンペーンやPRの反応をリアルタイムで見られるのがSNSの長所です。
「ハッシュタグをつけて投稿すればキャンペーンに参加できる」というのは、昨今よく見られる手法ですね。
実は、こうしておけば集計の手間が大幅に削減され、反応も整理しやすいので実はかなり効果的な手法なのです。
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3.キャンペーンの認知度・参加率の拡大
マーケティングに携わる方ならご存知の人も多いと思いますが、登録というハードルを越えるユーザーは予想以上に少ないのです。
そのため、世の中の企業はいかに登録や予約のハードルを低くするかを試行錯誤していますが、その一環として活用され始めたのがハッシュタグです。
現在では、SNS上でのキャンペーンの参加に際し、「ハッシュタグをつけて投稿するだけ」でよいものが増えています。
こうすることで、ユーザーは、好きな投稿の中にハッシュタグを付けるだけでよく、メールアドレスや個人情報を入力する手間がないので、キャンペーンへの参加ハードルは非常に低いです。
また、参加するユーザーが増えればSNSでのキャンペーンの存在感も増すメリットがあります。
事実、SNS上でハッシュタグを活用したキャンペーンでは、参加率が200%向上したという結果も出ています。
4.投稿の管理・関連投稿の検索が容易になる
たとえば複数のアカウントを利用している場合、それぞれの投稿内容はまとめて管理してしまったほうがかかる時間は少なく済みます。
こういう場合、各アカウントの投稿に共通のハッシュタグをつけておけば、そのハッシュタグを検索するだけで自アカウントの投稿を一元管理することが可能となります。
複数アカウントの運用をしている場合は、ぜひ知っておきたいテクニックの1つといえます。
SNS別、ハッシュタグの使い方と違い
さて、ここからはSNS別のハッシュタグの使い方と文化の違いを解説していきましょう。
解説するのはTwitter、Instagram、Facebookの3つです。
Twitter:発祥だが、あまり使われない傾向あり
Twitterはハッシュタグ発祥のSNSですが、全体的にあまりハッシュタグは使われない傾向にあります。使っても検索用として1~2個程度が限度です。
Twitter公式でも、1ツイートにつきハッシュタグは2つまでにすることを推奨しています。
これは、1投稿あたり140字の制限がある点と、ネットに慣れたユーザーほど「馴れ合い」や「宣伝」を目的とした投稿を避ける傾向にある点が、大きな要因として考えられます。
参考:https://help.twitter.com/ja/using-twitter/how-to-use-hashtags
Instagram:最も活発かつ活用のオリジナリティが強め
Instagramは、最もハッシュタグ文化が活発で、かつ他SNSと比べて独自性が強いSNSです。
ハッシュタグ検索を活用しているユーザーが多く、ハッシュタグの数も1投稿あたり10個は当たり前と、他のSNSと比較するとハッシュタグの重要度はかなり高いといえます。
Instagramでのハッシュタグの付け方のコツとしては、以下のような点を守ると効果がでやすいとされています。
- ハッシュタグは10個以上付ける
- ビッグワードだけではリーチしにくいのでスモールワードも押さえる
- 視覚的に見やすいよう文字数の順にタグを並べる
Instagramでは、ハッシュタグ検索で投稿数も確認できます。人気のタグとニッチなタグをバランス良く組み合わせれば、ターゲットにより効果的にリーチできるでしょう。
Facebook:大きな効果は見込めないので、数個にとどめるべき
Facebookにもハッシュタグ機能はありますが、過去にハッシュタグだらけの過剰な宣伝が繰り返された結果、ユーザー間でハッシュタグに対するイメージが悪くなってしまっているという背景があります。
そのため、ハッシュタグを付けて投稿しても大きな宣伝効果はないことが多いので、使っても検索用として1~2個程度にとどめておくのが望ましいでしょう。
ハッシュタグをうまく運用するWebツール
最後に、ハッシュタグをもっとうまく運用できるWebツールを紹介していきます。
なお、各サービスはAPIを利用して運営されているサービスのため、SNSの動向次第では終了してしまう可能性もありますので注意してください。
Tagboard
Tagboardは、複数のSNSでハッシュタグを収集・管理できるWebサービスです。複数アカウントの管理や、投稿の収集もできるのでハッシュタグを多用しない方でも便利に使うことができます。
ハッシュタグを使ったSNSキャンペーンの開催も簡単になり、いくつものSNSでアカウントを運用している場合は特に有用です。
ついっぷるトレンド(Twitter向け)
ついっぷるトレンドは、Twitterで人気のハッシュタグをランキング形式で閲覧できるWebサービスです。
流行が容易にチェックでき、プロモーションや集客に活用できます。
参考:https://tr.twipple.jp/
TweetReach(Twitter向け)
TweetReachは、キーワードやハッシュタグを入力すると、指定したワードのツイート数や想定リーチ数を解析してくれるサービスです。
オーガニックのツイート・リツイート比もグラフでまとめてくれるので、ハッシュタグを使ったプロモーションのデータ収集に便利。
さらに「誰が拡散に貢献しているか」という指標も見られるので、企業で組めそうなインフルエンサーを探すといった使い方も可能です。
ハシュレコ(Instagram向け)
ハシュレコは、投稿する際におすすめのハッシュタグを教えてくれるツールです。
投稿したい写真を表すキーワードを入力すれば、関係性の高いワードが出力されます。
出力されたハッシュタグはInstagramにそのまま貼り付けできるので利便性も高めです。
SNSごとの特性を理解し、ハッシュタグを活用しよう
ここまでSNSのハッシュタグについて紹介しました。
基本的にハッシュタグの機能はどのSNSでも同じですが、SNSごとにハッシュタグに対する印象が異なる場合があります。この特性を理解しつつ活用すると、高い効果が見込めるはずです。
使い方はキーワードに「#」をつけるだけ。簡単に作成できるので、ぜひマーケティングに活用していきましょう。