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インバウンド・アウトバウンドの意味、正しく理解できている?

目次:

近頃「インバウンド」「アウトバウンド」という言葉をよく聞きますよね。

このフレーズはここ数年でよく使われるようになりました。しかし、しっかり意味を理解している方はそれほど多くないのではないでしょうか。

今回は、インバウンド・アウトバウンドとは何か?どういった意味で用いられるのか?また広告業界で用いられるインバウンド/アウトバウンドマーケティング方法について解説していきたいと思います。

英和辞典では、インバウンド(inbound)の意味は以下の通りです。

1 本国行きの,帰航の.
2〈交通機関など〉市内に向かう.

(出典:Weblio英和辞典 http://ejje.weblio.jp/content/inbound)

イメージとしては、外側から内側へ向かう動きのことを指す形容詞です。

最近のインバウンドを指す意味としては、以下の3つが挙げられます。

1. 観光業界で用いられるインバウンド

インバウンド(Inbound)とは、外国人が訪れてくる旅行のこと。
(出典:JTB総合研究所 「インバウンド」https://www.tourism.jp/tourism-database/glossary/inbound/)

これはよく観光業界で用いられる言葉です。よく「インバウンド需要」「インバウンド消費」などと言う言葉を耳にすると思いますが、これは訪日外国人が日本の文化や観光名所などに魅力を感じ、日本へ訪れることで期待できる経済効果のことを指します。

2. テレマーケティング業界で用いるインバウンド

テレマーケティング業界では電話を受信することをインバウンドと呼んでいます。

3. 広告業界で用いられるインバウンド

HubSpotの記事によると、インバウンド・マーケティングは以下のように表されています。

Inbound marketing is an approach focused on attracting customers through content and interactions that are relevant and helpful — not interruptive.
(インバウンド・マーケティングは、煩わしさを感じさせることなく、コンテンツや適切さと有益さの相互作用によって消費者を魅きつけることに着目したアプローチ方法である。)
(出典:HubSpot https://www.hubspot.com/inbound-marketing)

消費者を煩わせることなくマーケティングを行うとはどういうことでしょうか?具体的に例を挙げると、ブログやSNSなどがインバウンド・ビジネスに役立っています。

コンテンツを通して役立つ情報を提供することで、消費者に商品を購入したい、またはサービスを体験したい、と思わせるのです。

これは、消費者がいつでも自分のちょうど良いタイミングでコンテンツにアクセスできるということが重要です。インバウンドを考えているのであれば、魅力的な宣伝ツールを先に用意する必要があります。

以上からわかるように、インバウンドは全く異なる意味を持っています。使われているシーンによって意味が違ってくるので、ややこしいといえばそうかもしれません。

アウトバンドとは

では、アウトバウンドとは何でしょうか。インバウンドの対義語であるので、こちらも3つの意味があります。

1. 観光業界で用いられるアウトバウンド

自国から外国へ出かける旅行をアウトバウンド(Outbound)または海外旅行という。
(出典:JTB総合研究所 「インバウンド」https://www.tourism.jp/tourism-database/glossary/inbound/)

2. テレマーケティング業界で用いるアウトバウンド

個人や企業自らが宣伝のために電話を発信することをアウトバウンドと呼びます。

3. 広告業界で用いられるアウトバウンド

インバウンド・マーケティングと同じで、広告業界では全く違う意味となります。

アウトバウンド・マーケティングは個人や企業自らが宣伝を積極的に行っていることを指します。

テレビCM・電話勧誘・ダイレクトメール・ウェブページの広告・店頭にて販売員のセールストークなど、「自分の意思に関係なく目や耳に飛び込んでくる宣伝」が挙げられます。

アウトバウンド・マーケティングは一瞬だけ人の注意を引きますが、突然だと作業を中断せざるを得なかったり、興味がないものに対して宣伝された時や、自分には必要ないと思ったものに対する宣伝には不快な気分になることさえあります。

しかし、宣伝や広告の内容が好印象だと消費者の記憶に残りやすいという点もあります。

インバウンドとアウトバウンドの違い

上記の例からわかるように、インバウンド・アウトバウンドは使われるシーンによって意味が異なる用語です。

観光業界・テレマーケティング業界で用いられるインバウンド・アウトバウンドの意味は一言で言い表せるので理解しやすいですが、広告業界のインバウンド・アウトバウンドの意味についてはやや冗長となってしまいます。

広告業界のインバウンド・アウトバウンドの違いについて付け足して言うと、大きな違いは「消費者が広告や宣伝を自ら取捨選択できるか否か」であると言えます。

以下では、インバウンド・アウトバウンドマーケティングの手法について触れたいと思います。

広告業界で用いられるインバウンド・マーケティングの手法

インバウンド・マーケティングは消費者に見つけてもらうことが重要です。

そのためには人が検索エンジンを使って欲しい情報を検索した結果、最初の1~3ページ程度で宣伝したい項目を見つけてもらわないといけません。これをSEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)、またはSEO対策といいます。

検索結果にすぐに出てくるということは、それだけ有益な情報が載っていると検索エンジンが認識していることも同時に意味します。

また、その検索結果が有益なものであったかどうかも同じく重要です。
自分が知りたいことと必要のないことがだらだらと書かれていたら、「読んでいる時間がもったいない」と誰もが感じるはずです。途中で読むことをやめてしまうかもしれません。これだと宣伝の意味がありません。

逆によく見られるページというのは、他人から見た時に見やすいデザインになっている、また読みやすい文章構成になっています。

積極的に有益な情報を与えてくれる相手に対し読者が安心感を抱くことで、商品を購入したりサービスを受けることにつながります。

インバウンドの良いところは、ウェブで見つけた情報を比較検討できる点です。自分にとって有益かどうかをじっくり吟味できるので、一旦信頼感を覚えた発信者に対しポジティブな印象を持つという効果があります。

アウトバウンド・マーケティングの現在

逆に、アウトバウンド・マーケティングは自分で調べるのが面倒な人や、即決で決めたい人に宣伝するのには良いかもしれません。

しかし、そのためには宣伝を行う側が自ら宣伝効果のある消費者を見つけなくてはならないので、大変な労力を伴うことになるでしょう。

以前はよくあった家の固定電話へのセールス電話は、現在では少なくなってきていると言えます。今やスマホが一人一台の時代になってきているため、固定電話を持つメリットがあまりなくなってきています。また、現在は個人情報保護に敏感なので、固定電話の番号を開示したくないという人も多くいます。

また、忙しい現代人に対して訪問販売を行ったとしても本人が在宅していないなどといったことがあるので、行動に対しての効果が薄くなってきています。

このようなセールス方法は突然なことに加え、ほとんど知らない・信用できない人からいきなり「商品を買ってください」と言われているようなものです。言われた方も面食らいますし、言葉を慎重に選ばないと相手を怒らせてしまったりする結果となってしまいます。そのような結果は誰も望んでいないことですし、お互いが不快になることは避けたいと思うのが普通だと思います。

このような時代の変化に伴い、インバウンド・マーケティングが近年主流になってきているのだと言えます。

小売店・飲食店のインバウンドマーケティング

いかがでしたか?
店舗運営を行う上でも、インバウンド・マーケティングは重要です。自ら発信したり、来店客にファンになってもらい、情報発信をしてもらうことで集客するのです。

小売店であれば新製品の情報をSNSで投稿したり、飲食店であれば口コミサイトに登録してレビューを書いてもらうなど、方法は様々あります。

インバウンド・アウトバウンドの意味については用いられる状況によって理解しなくてはいけないため難しく感じるかもしれません。

近年よく用いられている用語であるので、正しく理解しておきたいところですね。

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