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【入門】単品管理とは?メリット・デメリットを解説!

「ウチも単品管理にしたいけど、そもそも何なのかがよくわかってない…」

という方に向けて記事を書きました。

単品管理システム、単品管理思考、と呼ばれることも多い「単品管理」。

どの商品がどれくらい売れているのかを細かくチェックしてマーケティングに活かせることもあって、単品管理はコンビニやスーパーなどの身近なお店でも主流の方法です。

この記事では単品管理について

  • そもそも単品管理とは?
  • 単品管理のメリット・デメリット
  • 単品管理の事例

を紹介します。

単品管理をすると、売れる商品だけを店舗に置けるので、

  • 売上アップ
  • 在庫リスクの低減

が期待できますよ。

考え方はシンプルなので、概要を知るだけなら難しくありません。

「単品管理って聞いたことあるけど、なんだか難しそう…」

と考えているかたも、まずはご一読ください!

そもそも「単品管理」とは?

単品管理はその名の通り、商品の

  • 発注する数
  • 棚に陳列する方法

単品ごとに管理します。

  1. それぞれの単品で仮説を立てる
  2. 立てた仮説を現場で検証
  3. 仮説を分析して見直す

という流れをすばやく繰り返すのが特徴です。

コンビニ大手のセブンイレブン・ジャパンが作った手法で、英語でも「tanpin kanri」と言われています。

以前までは「部門管理」が主流で、

  • 野菜

のように部門ごとで管理していました。

しかしこれでは、お客さまの

「きゅうりが欲しい!」

「牛もも肉はないの?」

「ブリの照り焼き用の切り身が買いたい!」

という個別の要望に応えられません。

そこで登場したのが単品管理です。POSシステムなどのコンピュータによる仕組みが整ったため、単品ごとの管理が可能になりました。

商品ひとつひとつに対して細かく仮説・検証ができるので、店舗の売上を最大にしつつ在庫は最小限に抑えることが可能です。

以下で、そのメリットを詳しく説明しますね。

単品管理のメリット

単品管理のメリットは

  1. どの商品がどれくらい売れているかがわかる
  2. お客さまが商品を選ぶ基準に直接アプローチできる
  3. 売れない商品を棚からなくせる

の3つです。詳しく説明していきますね。

1. どの商品がどれくらい売れているかがわかる

単品管理によって、商品ごとの売上数がわかります。

これらはPOSで管理しているため、来店したお客さまが欲している商品を明らかにすることが可能です。

そのため、

  • どの商品が
  • どれくらいの数

あれば、お客さまのニーズに対して最小限の在庫で応えることができるのかを正確に管理できます。

2. お客さまが商品を選ぶ基準に直接アプローチできる

例えば、お客さまがコーヒーを買うときでも

  • あったかい無糖のコービーが欲しい!
  • 冷たい微糖が飲みたい!
  • ペットボトルに入った、ミルクたっぷりのコーヒーがいい!

など、商品を選ぶ基準は無数にあります。

今までは「コーヒー部門」のように部門別で商品をまとめて管理していました。しかしそれでは、例のようなお客さまの細かいニーズには応えることができません。

これが単品管理だと、どの商品が売れているのかをこと細かにチェックできるので、お客さまのニーズにピンポイントで応えられるのです。

3. 売れない商品を棚からなくせる

売れる商品をたくさん置くだけでなく、売れない商品を減らせるのも単品管理のメリットです。

例えばAmazonのようなECサイトであれば「ロングテール商品」と呼ばれる、ごくまれに売れる商品も棚(サイト)に置いておくことができます。

しかしながら、小売店の棚には限界があります。ゆえに売れる商品をできるだけ置かなければなりません。

単品管理をしていれば、売れていない死に筋の商品は棚からなくして、売れ筋の商品を置くことができます。

もはや商品の管理だけにとどまらず、売り場を作り上げる役割まであるのが単品管理です。

まとめると、単品管理のメリットは

  1. どの商品がどれくらい売れているかがわかる
  2. お客さまが商品を選ぶ基準に直接アプローチできる
  3. 売れない商品を棚からなくせる

でした。

  • 在庫が切れていて売り逃していた商品
  • 在庫がありすぎて棚を占領していた商品

の両方を改善できるのは大きな利点ですね。

次はデメリットもみていきましょう。

単品管理のデメリット

単品管理にも短所はあります。

それは「商品の品ぞろえ・在庫が最適化されすぎること」です。

単品管理では売れた商品を基準として、棚に置く商品を考えます。

ただ、実際の現場では

  • お客さまが商品に触れて、棚に戻した
  • 商品をカゴに一度入れたが、結局は棚に戻った
  • お客さまからスタッフへ商品についての質問があった

など、商品を売り上げた数字だけでは判断できない、細かい情報があるのです。

売上数だけでなく現場にあるナマの情報も考えに入れること。

これが、お客さまにとって本当に最適な品ぞろえを実現するためには必要です。

ここまでをまとめます

単品管理について、ざっくりとした概要を説明してきました。

まとめると、単品管理とは商品の

  • 発注する数
  • 棚に陳列する方法

を単品ごとで管理することでしたね。

単品管理のメリットには

  1. どの商品がどれくらい売れているかがわかる
  2. お客さまが商品を選ぶ基準に直接アプローチできる
  3. 売れない商品を棚からなくせる

の3つがありました。

また、単品管理のデメリットには「商品の品ぞろえ・在庫が最適化されすぎること」がありましたね。

以下では、さらに詳しく単品管理を理解するために、単品管理を作った「セブン-イレブン・ジャパン」の例を紹介します。

単品管理の事例:セブン-イレブン・ジャパン

いまやコンビニやスーパーの商品を管理する方法としてメインストリームになった単品管理。

それを生み出したのは、コンビニチェーン大手の「セブン-イレブン・ジャパン」だったのです。

セブンイレブンのHPによれば、

  • 販売データから天候、イベントの情報までチェックできる:GOT(グラフィック・オーダー・ターミナル)
  • 電子マネー「nanaco」にも対応した、高い機能性:POSレジスター
  • 時間別の販売状況、キャンペーン・CM情報、新商品・棚の情報をチェック:SC(ストア・コンピュータ)
  • 検品、棚の場所を登録、鮮度の管理などをSCに取り込む:ST(スキャナ・ターミナル)

という店舗システムを構築して、同社はスムーズな単品管理を実現しています。

同じセブン&アイ・ホールディングスグループである、イトーヨーカドーでも当然ながら単品管理が取り入れられていますよ。

単品管理で売上アップ&在庫リスク軽減へ!

単品管理について、概要とメリット・デメリット、事例をまとめました。

ポイントだけをあらためてまとめると、

  • 売れている商品をピンポイントで特定できる(例:「あたたかい・微糖・缶コーヒー」が売れている)
  • 売れなくなった”死に筋”の商品を棚からなくすことができる

という2つが単品管理のキモです。

商品の発注や棚に並べるなどの管理を単品ごとにすることで、売上が上がる売り場へと最適化できます。

必要のない在庫を減らせるメリットもあるので、

「商品の売れゆきが良くないし、在庫もたまってるな…」

と悩んでいるかたは単品管理の考え方をとり入れる必要があるかもしれません。

とはいえ単品管理の導入にはコストもかかるので、セブンイレブン社のように様々なシステムを一気に入れる必要はありません。

Excelフリーソフト館の「Excel単品在庫管理表1.0」など、無料のものもあるので、気軽に試してみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人
黒田剛司

大阪市立大学商学部を卒業後、新卒で独立。学生時代に身につけた経営・流通・マーケティングなどの知識を活かし、コマースについて幅広いジャンルで執筆。また、サイト制作やWebメディア運営も請け負っており、IT系の記事作成も可能。無類の動物好き。

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