スマートロックとは?スマートロックの選び方とおすすめ5選を解説
「スマートロックって何?」
と思っている方。
スマートロックはスマホアプリを使ってカギを開け閉めできるサービスです。実物のカギを持ち歩く必要がないため無くす心配がなく、民泊などで一時的にカギを受け渡すのも簡単です。
とはいえ、具体的にどのようなものかわかりにくいですよね。
そこでこの記事では、
- スマートロックとは「スマホアプリなどを使ってカギの開け閉めができるシステム」
- スマートロックを選ぶさいのポイント
- おすすめのスマートロック5選
の順にお伝えします。
スマートロックというと難しく感じるかもしれませんが、概要を押さえるハードルは高くありません。
まずはこの記事で、スマートロックについて知りましょう!
スマートロックとは「スマホアプリなどを使ってカギの開け閉めができるシステム」
スマートロックとは「スマホアプリなどを使ってカギの開け閉めができるシステム」です。
スマホに専用のアプリをダウンロードすることで、スマホそのものがカギの役割を果たします。スマートロックは多くの企業から販売されており、手軽なものでは本体のみを購入して自分で取り付けることも可能です。
スマートロックのメリット4つ
スマートロックのメリットは4つです。
- 手ぶらでカギの開け閉めが可能
- カギの受け渡しが不要
- カギを閉め忘れても自動で閉まる
- スマホを紛失してもIDとパスワードがあれば大丈夫
1. カギの開け閉めがカンタン
製品にもよりますが、スマートロックはスマホを近づけるだけで解錠できる機能もあり、いちいちスマホを取り出す必要が無いため、雨の日や手がふさがっているときなどにとても便利です。
また賃貸不動産の内見など、いくつもの物件を開け閉めするときには、カギを受け渡ししたり、カギを探したりする手間が無くなるので時間を短縮できます。
2. カギの受け渡しが不要
スマートロックは、カギの受け渡しが不要です。
カギを渡すさいは、カギの代わりとなるURLをメールやSNSで相手へ送ります。直接他人と会ってカギを渡す必要が無いので、セキュリティ面でも安心です。
3. カギを閉め忘れても自動で閉まる
スマートロックには、カギの閉め忘れを防ぐ機能があります。
扉を閉めて一定時間が経過すると自動でカギが閉まるため、急いでいるときや、空き巣対策にも有効です。
4. スマホを紛失してもIDとパスワードがあれば大丈夫
スマートロックは、
- スマホを紛失してしまった
- スマホをどこかに忘れてしまった
場合も、別の端末にアプリをダウンロードしてIDとパスワードを入力すれば問題ありません。
実物のカギの場合と比べると、トラブルに対して柔軟に対応することが可能です。
一方で、スマートロックには短所もあります。
スマートロックのデメリット3つ
スマートロックのデメリットは、
- システムトラブルが起こる可能性がある
- 電池切れのリスクがある
- ハッキングのリスクがある
の3つです。
1. システムトラブルが起こる可能性がある
2017年に米国のスマートロックシステム会社「LockState」のスマートロックが、アップデートの不具合により開錠不能になり、利用者500名に影響が出る事態が発生しました。
このようにスマートロックの使用においては、システム上のトラブルに巻き込まれる可能性もあります。できるだけ大手を選ぶ、トラブル時の補償がある製品を選ぶなどを意識しましょう。
2. 電池切れのリスクがある
スマートロックにおける電池切れのリスクには、
- スマートロック本体の電池切れ
- スマートフォンの電池切れ
の2つがあります。
スマートロック本体の電池切れに関しては、電池切れが近づくとスマホへアナウンスがあるため、それほど心配する必要はありません。
一方、スマートフォンの電池切れはリスクが高いため、
- 予備のバッテリーを常備する
- 実物のカギを保管しておく
などの対策が必要です。
3. ハッキングのリスクがある
スマートロックが通信を利用している以上、ハッキングのリスクがゼロとは言えません。
2017年には、オーストリアの高級ホテルで客室のカードキーを発行するシステムがハッキングに合い、宿泊客が部屋から閉め出される事件が起きました。
しかしホテルの例とは異なり、多くのスマートロックは傍受されにくいBluetoothを使用しています。Bluetoothでは
- 公開鍵暗号方式:「秘密鍵」「公開鍵」と呼ばれる2つの鍵に対応した鍵でないと暗号を解除できない方法
- AES(Advanced Encryption Standard):で国の政府標準暗号にも採用された共通鍵ブロック暗号の1つ
- SSL通信:通信内容を暗号化して送るための通信方法
などの高度な暗号技術を採用しています。これにより、ハッキングのリスクは最低限に抑えることが可能です。
ここまでのまとめ
ここまで、スマートロックのメリットとデメリットについてお伝えしました。
最近、民泊が話題にのぼることが多いですが、スマートロックは民泊との相性が良いことで注目を集めています。
不特定多数の人が利用する民泊では、宿泊先のカギの管理が大変でした。
その点、スマートロックであれば、
- メール・SNSを使ってカギの受け渡しが可能
- カギの紛失・盗難の恐れがない
- 入退履歴がデータで残る
などのメリットがあるため安心です。
もちろん導入のコストは必要ですが、カギの管理にかかる人件費をカットできるメリットを重視し、導入を選択する事業主様も増えています。
次は、実際にスマートロックを選ぶさいのポイントをお伝えしますね。
スマートロックを選ぶさいのポイント
スマートロックを選ぶさいのポイントは3つです。
- 設置する場所や使う目的をはっきりとさせる
- 機能や使いやすさを比べて用途に合ったものを選ぶ
- コストは工事費、維持費を含めて比べる
1. 設置する場所や使う目的をはっきりとさせる
1つ目のポイントは、設置場所や使う目的をはっきりさせることです。
ついつい機能は多ければ多いほど良いと思いがちですが、実際に使ってみたら不要な機能ばかりだった、ということもあります。
その結果コストがかさむだけでなく、かえって使いにくく感じることも。
必要な機能を絞り込むためにも、まずは使う目的をはっきりとさせましょう。
2. 操作性や機能面を比べて用途に合ったものを選ぶ
2つ目のポイントは、操作性や機能面を比べて用途に合ったものを選ぶこと。
たとえば自宅で使うものであれば、雨の日や買い物で手がふさがっているときのために「手ぶらで解錠できる機能」があると便利です。また、オフィスで使うのであればセキュリティ面から「時間や曜日で入室を制限する機能」が必要かもしれません。
スマートロックは商品によって機能が異なりますので、用途に合ったものを選ぶことが必要です。
3. コストは工事費、維持費を含めて比べる
3つ目のポイントは、コストを考えるさいに、工事費、維持費を含めて比べること。
コストは、本体価格だけでなく、
- 工事費
- 維持費
を含めて考えることが必要です。
スマートロックの多くは自分で取り付け可能なものですが、工事が必要なものもあり、その場合およそ30,000円ほどかかります。また維持費は無料のものが多いですが、月額費用が2,000円~20,000円かかるものも。
なので、本体が安い製品というだけで選ぶのではなく、少なくとも1ヶ月単位で見てお得に感じるものを選ぶようにすることが大切です。
次は、おすすめのスマートロックを5つご紹介しますね。
おすすめのスマートロック5選
ここでは、おすすめのスマートロックを5つご紹介します。
- 多機能で設置もカンタン「Qrio Smart Lock (キュリオスマートロック) 」
- Airbnb公式パートナーで民泊に最適「Remote Lock(リモートロック)」
- ICカードでも利用できる「Akerun(アケルン)」
- シェア機能で合い鍵としても使える「NinjaLock(ニンジャロック)」
- アイデア次第で使う場所いろいろ「Bluetooth 南京錠」
1. 多機能で設置もカンタン「Qrio Smart Lock (キュリオスマートロック) 」
「Qrio Smart Lock (キュリオスマートロック) 」は、ソニーとWiLの共同開発によるスマートロックです。
アプリでカギの開け閉めができるのはもちろん、「手ぶらで解錠機能」を設定すれば、一定の距離まで近づいただけで自動でロックを解除。その他にも、ちょっとした外出時の一時停止など、便利な機能が付いています。
こんな事業主様におすすめ
- 多機能なものを選びたい事業主様
- 工事費、維持費をかけたくない事業主様
2. Airbnb公式パートナーで民泊に最適「Remote Lock(リモートロック)」
「Remote Lock(リモートロック)」は、米国の株式会社Lockstockが開発し、国内では株式会社構造計画研究所が販売しているスマートロックです。
アメリカAirbnbの公式パートナーに認定されていて、ゲストが解錠したらリアルタイムにメール通知がくるなど、状況の把握がカンタン。レポート機能で履歴はいつもでもダウンロード可能です。
こんな事業主様におすすめ
- 民泊事業を営む事業主様
- 解錠履歴を管理したい事業主様
3. ICカードでも利用できる「Akerun(アケルン)」
「Akerun(アケルン)」は、株式会社 Photosynth (フォトシンス) が販売するスマートロックです。
スマートフォンだけでなく、SuicaやPasmo、nanacoなど、さまざまなICカードでカギを開け閉めすることができます。「Akerun入退室管理システム」を使ってリアルタイムで合鍵を発行できるので、一時的な使用にも対応しやすいです。
こんな事業主様におすすめ
- スタッフの入れ替わりが多い事業主様
- 解錠にICカードを利用したい事業主様
4. シェア機能で合い鍵としても使える「NinjaLock(ニンジャロック)」
「NinjaLock(ニンジャロック)」は、株式会社ライナフが販売する、自分が使うだけでなく複数人でカギをシェアすることもできるスマートロックです。
- 暗号化通信
- 入退室のデータをすべて記録
- 一定の時間が経過するとオートロッ
など、セキュリティ面も充実しています。
こんな事業主様におすすめ
- 複数人でカギをシェアして利用したい事業主様
- セキュリティ面の充実を求める事業主様
5. アイデア次第で使う場所いろいろ「Bluetooth 南京錠」
「Bluetooth 南京錠」は、NOKEが販売する南京錠型のスマートロックです。
自転車のチェーンやロッカーの鍵、家の門など、アイデア次第で使える場所が広がります。専用のアプリでスマートフォンと連携して、錠に近づいただけでロックを自動解除することも可能です。
こんな事業主様におすすめ
- ドア以外の用途でもスマートロックを活用したい事業主様
- さまざまな場所でのスマートロック利用を考えている事業主様
スマートロックを活用してカギにまつわる面倒を解決!
ここまで、スマートロックについてお伝えしました。
おさらいすると、スマートロックのメリットとデメリットは以下の通りです。
【スマートロックのメリット】
- 手ぶらでカギの開け閉めが可能
- カギの受け渡しが不要
- カギを閉め忘れても自動で閉まる
- スマホを紛失してもIDとパスワードがあれば大丈夫
【スマートロックのデメリット】
- スマートロック本体の電池切れ
- スマートフォンの電池切れ
- ハッキングのリスクがある
また、スマートロックを選ぶさいのポイントは、
- 設置場所や使う目的をはっきりとさせる
- 機能や使いやすさを比べて用途に合ったものを選ぶ
- コストは工事費、維持費を含めて比べる
の3つです。
コストに関しては、実際にカギの管理にかかっている時間などを含めたトータルコストで考えましょう。仮にスマートロックを導入して月に10,000円のコストがかかったとしても、実物のカギの管理に毎日1時間以上費やすのであれば、導入するメリットは高いといえます。
スマートロックはうまく活用することで業務の効率化をはかり、コストパフォーマンスを高めることが可能です。
まずはふだんカギをどのように使っているかイメージし、スマートロックを導入することでコストを削減できないか考えてみましょう!
この記事を書いた人
黒田剛司
大阪市立大学商学部を卒業後、新卒で独立。学生時代に身につけた経営・流通・マーケティングなどの知識を活かし、コマースについて幅広いジャンルで執筆。また、サイト制作やWebメディア運営も請け負っており、IT系の記事作成も可能。無類の動物好き。