POSを使うことで売上管理・売上分析がラクに!POS活用法
店舗経営をしているなら売上管理は非常に重要なプロセスと言えます。
売上管理と一口に言っても、様々な業務があります。
大まかに言うと日次・月次の売上管理ですが、ベースの管理として仕入れ・原価・利益の計算、販売価格の算出、人件費や経費の計算などもひっくるめて行わなければいけません。
これらは、売上管理をすることで、利益を増やすための売上分析を行うことができ、店舗運営の改善に役立ちます。
効率的な売上管理のために
無駄なコストがかかっていないか、どうすれば効率良く最大限の利益を得ることができるのかという課題は多くの経営者が頭を働かせることでしょう。売上管理は店舗によっては紙面ベースで行われているところもまだ多いと思いますが、手書きでの管理は人間が行うことなので間違いが発生しやすいと言えます。
熟練したスタッフによる売上管理なら信頼をもって任せることができますが、それでもミスが一切ないとは言い切れないですし、不慣れなスタッフだと最初の頃はミスが多いでしょう。
これらのミスを軽減させ、より正確な数字で売上分析を行うためには、POSを導入することは一つの方法です。POSの導入により、面倒な売上管理や分析の作業を軽減することができるかもしれません。
POSとはPoint of Salesの略で、販売時点売上管理という意味です。リアルタイムで売上の確認も行うことができます。
このPOSを活用することで売上管理に役立てることができます。POSを用いることでどのようなメリットがあるか、以下のポイントで見ていきたいと思います。
- 価格を登録するだけで打ち間違いがない、つり銭間違いがない
- 売上分析機能で面倒な売上管理を楽に
- 多店舗展開している経営者に向いている
- 電子データで売上情報を保存することで業務の簡易化・紛失を防ぐ
- 顧客情報登録で販促を行いやすくする
- 気になる導入コストはどれくらい?
1、価格を登録するだけで打ち間違いがない、つり銭間違いがない
POSには価格登録や商品情報登録といった機能があります。
事前に価格を打ち込んで設定しておけば、レジで金額の手打ちを行うよりミスが少なくなります。
手打ちのレジで値段の入力ミスを気づかず行った場合、間違った金額のつり銭を渡すというミスが起こります。
これは誰にでも起こりうることです。しかしミスが頻発すると、いくら原価等を計算しても割に合いません。現金での支払いが多い日本では、つり銭間違いは店舗の信用問題にもなります。
POS導入によって価格の設定をしておくことにより、このようなミスを防ぐことも可能です。
2、売上分析機能で面倒な売上管理を楽に
売上管理のために、エクセルでマクロを組んで分析を行っていたり、高いコストがかかる売上管理システムを導入している店舗もあるでしょう。
POSでは多彩な機能のなかに売上管理があり、これは他の管理システムとも紐付いています。
仕入管理、在庫管理、売上管理などそれぞれ独立した別個のシステムを用いていると、システムごとに機能を把握して使いこなす必要があります。別々の考え方で作られていると、他のシステムと連携がうまくいかないということがあり、結局システムで手の届かない範囲は人の目で確認せざるを得ないというケースもあります。
これは働く側にとっては非常にやっかいな問題で、システムに欠陥があるばかりに人手と時間を割いてしまうため、結果的に業務時間が長くなり人件費が膨らむということにもつながります。
一元管理できるシステムはコスト削減や働く側の利便性を上げるために意味があるのです。
3、多店舗展開している経営者に向いている
POSはリアルタイムで売上情報を参照することができ、多店舗の状況を把握したいという時に知ることができるため非常に便利です。
多店舗展開しているのであれば、都度店舗の責任者に売上情報を確認する方法が一般的だと思いますが、完全な売上情報がまだ上がってないなどもあることでしょう。データが揃うまで、もしくは図表に落とすまでに時間がかかる場合もあります。
POSを導入することで一元的な売上情報を随時確認することができます。知りたい時に売上情報をスマホやパソコン、タブレットを用いて確認することが可能です。時間がない方や効率的に売上確認を行いたい方に特におすすめです。
4、電子データで売上情報を保存することで業務の簡易化・紛失を防ぐ
法人税法、会社法では売上など帳簿に関連する書類は国税庁の規定で原則7年~10年間保存する必要があります。書類によって保管すべき期間が決まっています。
参考:株式会社パソナ 増え続ける経理書類……保存期間はいつまで?
http://b.pasona.co.jp/keiri/problem/340/
10年もの間売上情報等を紙で管理するとなると、膨大な書類の保管とスペースを確保しなくてはなりません。保管するべき帳簿書類は売上情報の他にも数種類あるため、考えただけでも気が遠くなります。それに、それだけの年数を経ればどこにどのような書類が置かれてあるか把握するだけでも一苦労です。
以下は、国税庁が指導している「帳簿書類等の保存期間及び保存方法」からの引用です。
法人は、帳簿を備え付けてその取引を記録するとともに、その帳簿と取引等に関して作成又は受領した書類(以下「書類」といい、帳簿と併せて「帳簿書類」といいます。)を、その事業年度の確定申告書の提出期限の翌日から7年間保存しなければなりません。
また、法人が、取引情報の授受を電磁的方式によって行う電子取引をした場合には、原則としてその電磁的記録(電子データ)をその事業年度の確定申告書の提出期限の翌日から7年間保存する必要があります。
ただし、その電磁的記録を出力した紙によって保存しているときには、電磁的記録を保存する必要はありません。
出典:国税庁ホームページ No.5930 帳簿書類等の保存期間及び保存方法
https://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5930.htm
当然の流れですが、今では書類をデータとして残そうという流れになっています。
税務署に事前申請が必要になりますが、それが認められれば売上情報等を出力した書類ではなくデータで残すことができます。データで残せるのであれば、たとえ必要な書類があったとしても検索して呼び出すことができますし、都度必要な書類を出力するだけでよいので非常に便利かつスマートです。
5、顧客情報登録で販促を行いやすくする
POSでは顧客情報を管理することができ、売上分析を行った後に顧客に効果的な販促を行うことができます。アンケートの集計やメール配信も行うことができます。
年代・性別・購入商品情報をもとに顧客の嗜好を把握し、割引・特典などのサービスを提供することでさらなる売上アップを図ることができます。
気になる導入コストはどれくらい?
さて、売上管理システムを導入するには、やはりコストがどれくらいかかるかという点が非常に気になるところです。
従来のPOSシステムを導入するには、莫大な導入コストを覚悟しなければいけませんでした。従来の POSは全国にチェーン展開するような大規模な企業向けでした。
莫大な導入コストを考えると、それほど規模が大きくない店舗ではPOSシステムの導入はためらわれます。
しかし、最近はタブレット端末やノートパソコンなどにPOSシステムのアプリをインストールして、手軽に導入することができるようになりました。
こうしたタブレット向けのPOSシステムは、大企業が導入しているようなコストのかかるPOSではなく、ニーズに合わせたPOSの設定ができるため、必要な機能に対してサービスを利用することができるPOSです。
以下のページではPOSにかかる費用の比較を行っています。参考にしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
売上情報だけではなく、様々な機能も含め一元管理ができるPOSシステム。他の機能と連携しておりスマホ・PC・タブレットから閲覧できるため操作が簡単な点も魅力です。
POSを使うことによって面倒な売上管理や分析にかかる時間を短縮することができるため、短縮できた時間で新しいサービスや販促につながるアイデアを思いつくことができるかもしれません。
ミスを防ぎつつ、利便性を高めるPOSはこれからの店舗経営に取り入れていきたい便利なツールです。