ZARAがロンドンに新店舗をオープン。ネット販売に特化した店舗形態とは?
スペインのファストファッションブランドであるZARAが、ロンドンのスラットフォード地区に新店舗をオープンしました。新店舗は、ネット販売を主としており、その新しい仕組みに注目が集まっています。
ZARAの新店舗で展示されている商品は、オンラインストアで販売されている一部です。決済もすべて、オンラインストア上で行う仕組みとなっているため、店舗内には試着室もレジもありません。販売員は接客の際に、タブレットなどの端末を利用しながら商品説明を行います。端末からでも、客が気になった商品に似合うアクセサリーや小物も一緒に提案でき、セット販売も可能です。
購入した商品は、午前中の購入であれば同日の午後には配達可能です。午後の購入の場合でも、翌日には到着する予定です。店舗での受け取りも可能で、小型ロボットが商品の受け渡しを担当することになっています。
この新店舗について、ZARAの親会社インデックスのCEOであるパブロ・イスラは、「オンラインの世界を導入した我々のショップは戦略上のまた一つの前進だ」と述べています。
ZARAが近未来型の新店舗をロンドンに出店する理由
スペインのブランドであるZARAが、なぜイギリスのロンドンに出店したのでしょうか?実は、ヨーロッパ内でネット販売の割合が最も発達している国は、イギリスと言われています。イギリスは51%をネット販売が占めていることに対して、スペインはまだ14%ほどだという結果も報告されています。そのため、ZARAもネット販売に特化した新店舗は、ロンドンへの出店に決めました。
ZARAは、ネット販売を始めた時期が2010年とアパレル業界では遅く、ライバル企業に遅れを取っていました。特に、同じスペインの企業であるMangoは2000年からネット販売を開始していたこともあり、十分な競争力があるのか心配の声もあがっていました。今回の新店舗のスタートによって、ZARAがどこまで追い上げを見せるのか、注目です。
参考:「ネット販売特化」の店舗ってどういうこと? ZARAがロンドンにオープンした新規店舗が未来過ぎる
https://hbol.jp/160143