2020年には4000万人!訪日外国人観光客対策に有効なPaykeタブレットとは
外国人が2018年に日本を訪れた総数は前年比8.7%増の3119万人になりました。初めて3000万人を突破し、2019年の予測は3500万人、2020年のオリンピックイヤーには観光庁が目標としていた4000万人を突破するのではないかとみられています。
小売業、サービス業、宿泊・レジャー業など、各業界は増加を続ける訪日外国人観光客に向けたインバウンド対策を行っています。
「爆買い」「神薬」といった言葉が生まれた現場であるドラッグストアでも、多言語対応や免税レジの導入などで様々に訪日外国人観光客の購買を促進してきました。
本記事では、人気の観光地上野・アメ横に近接するドラッグストアで導入されている多言語対応ツール「Paykeタブレット」に注目し、店舗での活用方法やその効果についてお聞きしました。
ぜひご一読ください。
【目次】
Paykeとは
Paykeは株式会社Paykeの提供するスマホアプリで、店頭で商品のバーコードをスキャンすると商品情報が翻訳表示される多言語対応アプリです。日本語、繁体字、簡体字、英語、韓国語、タイ語、ベトナム語の7言語に対応しており、海外のアプリストアで1位を獲得した実績があります。
商品情報はメーカーやPaykeで登録し、テキストだけでなく写真や動画などのリッチコンテンツも掲載されています。
日本語が分からないユーザーに商品の内容を伝えることができるアプリです。
また、店舗向けに「Paykeタブレット設置サービス」も展開されています。
店舗スタッフが外国語を話せなくても、スマホアプリや店頭のPaykeタブレットでお客様自身が商品の内容を確認することができます。
訪日外国人観光客が殺到!人気のドラッグストア「サツドラ」
店舗情報:サツドラ上野御徒町店
〒110-0005 東京都台東区上野4丁目3番9号 金海商事ビル1階・地下1階
https://satudora.jp/shop/uenookachimachi/
サツドラ様がPaykeアプリやPaykeタブレットを知ったきっかけは、株式会社Paykeの古田社長からの提案だったといいます。
Paykeタブレットを設置することで、実際に店舗の売上げにどの程度影響がでるのかトライアルで導入したのがきっかけとのこと。トライアルでは沖縄の店舗に設置した際、外国語を話せない日本人スタッフがPaykeタブレットで顧客対応ができた!との報告があり、導入店舗を拡大した、という経緯があります。
サツドラ上野御徒町店の店長、小島様にPaykeタブレットの導入効果についてお聞きしました。
言語の壁をPaykeタブレットで解消
― Paykeタブレットが導入される前は、どんな課題をお持ちでしたか?
当店のスタッフは基本的に中国人がメインになっていますが、来店されるお客様は韓国や東南アジアからの方も大変多いために、言語的な問題で対応しきれない場合が多々ありました。
― 導入されると決まった時に、どんな風に感じられましたか?
中国語は店舗のスタッフでも話せますが、中国語以外の言語対応がなかなか難しい状況だったんです。
中国語、タイ語、ベトナム語、韓国語、英語といった多言語での商品紹介ができるツールが入ると聞き、店舗運営に大変役立つなと思いました。
― 実際にはどのように活用されているのでしょうか。
当初4~5台の設置でスタートし、現在では15台に一気に増やして、2フロア全体で活用しています。売れ筋の商品の近くに置く形で、使用頻度を上げてもらうようにしています。
スタッフからお客様に対して「こんなツール(Paykeタブレット)ありますよ」とご案内することもありますし、お客様が自発的に使われることもあります。
スタッフの手が回らない場合でも、お客様ご自身が商品の情報を確認して納得して購入されるケースにも繋がっています。
― 北海道のお土産品や特産品など、競合他店とは品揃えが違うと感じました。そうした商品もお客様はスキャンされていますか?
そうですね、確かに少しマニアックな商品もあります。ただどちらかといえば、Paykeタブレットでスキャンされているのは有名どころの商品が多い傾向がみられます。
全く知らない商品を「これはなんだろう?」とスキャンするよりも、一般の売れ筋商品を買うつもりで来店して、Paykeタブレットで商品情報の確認を最後にしてから安心して買う、という方のほうが多いと思います。
また、目当ての商品の近くにある類似商品を見て、興味を持たれてスキャンし、内容を比較してみるという使い方もされているようです。
お客様が商品内容に納得して購入、顧客満足度が上がった
― 導入して一番変わったことはどんなことでしょうか。
店舗全体で顧客満足度が上がったことです。
これまでは言葉が通じにくかったため、特に韓国や東南アジア系のお客様に対しては商品の説明をしたくてもうまく伝わらないことも多くありました。「これを使ってみてください」とPaykeタブレットをご案内することによって、お客様が商品情報を確認し、納得して買っていってくれることが増えました。
数字には現われていませんが、商品の内容がよくわからないことで購買に繋がらなかったケースもあったことと思います。機会損失が防げるという意味でも、大変よかったと考えています。
― 店内には多言語の案内POPやPRツールも設置されていますね。
お客様からの問い合わせが多い商品や、中国国内で人気の商品に対して中国語と英語で売れ筋商品の紹介をしています。
また、メーカーさんから設置を依頼されたPR用のツール、多言語対応の動画を流したりもしていますが、こちらはあくまでも宣伝ツールなので、該当商品の情報しか得られません。
Paykeタブレットであればメーカー問わず、周辺に陳列された商品情報も見ていただけますし、情報提供するツールというのは一つにまとまっていた方が店舗運営的にもいいと思います。
― Paykeタブレット以外に、インバウンド対策として導入されているツールはありますか?
POCKETALK (ポケトーク)という翻訳機を1台入れて、Paykeタブレットと併用という形で運用しています。細かいニュアンスまで翻訳してくれて精度が高いので、会話する上では思った以上にこちらも助かっています。
ただ、商品名などの固有名詞になるとうまく翻訳できないことが多く、正確な商品情報となるとメーカーさんが情報登録をしてくれているPaykeタブレットの方が確実です。
ですので、両方をうまく使い分けているという状況ですね。
人件費などの経費削減にも効果あり
― 他のお店にPaykeタブレットをおすすめする場合、どんなポイントがありますか?
スタッフの人数には限りがありますし、多国籍の人を何人も雇うわけにもいきません。結果的には人件費などの経費削減につながると思います。
― 分析データの利活用など、今後の棚作りはどのように考えていらっしゃいますか?
以前はスキャンした訪日外国人の場所がわかるデータレポ―トを購入、PR判断の材料などに利用していたこともありますが、現在は集客と店舗サービスでの利用にとどまっています。
今後、スキャンされている商品のランキングを反映した棚作りをしていきたいと考えています。スキャンされている商品は、お客様の興味関心が高いということですので、ランキング商品を集めた棚での展開はアリかなと思います。
さいごに
サツドラ上野御徒町店様では、Paykeタブレットを活用することで、顧客満足度の向上と人件費削減を実感されている様子が分かりました。
Paykeタブレットの設置店舗が増えれば、ユーザーの認知度も高まり、よりアプリの利用率アップや分析データの精度にもつながっていくでしょう。