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マーケティングにおけるオピニオンリーダーの分類とその活用

オピニオンリーダーは、その他大勢の意思決定に影響を与える人物のことをいいます。マーケティングにおいては「イノベーター理論」にフォロワーズとの関係をみることができるポジションで、現代のオピニオンリーダーは、芸能人、インフルエンサー、口コミを寄せる消費者なども該当します。

今回はオピニオンリーダーについて解説いたします。

オピニオンリーダーとは

オピニオンリーダー(Opinion leader)は、流行や買物、選挙などについて、集団の意思決定に影響を与える人物を意味する言葉です。
日本語では、世論形成者、世論先導者と表現されます。

社会学用語としてのオピニオンリーダー

オピニオンリーダーは、もともと社会学的な用語として使われていました。コミュニティや団体の中で発言権をもち、意見や行動、判断がその他大勢から支持されたり、ロールモデルとされたりするような人物のことです。

オピニオンリーダーの特徴

オピニオンリーダーの最大の特徴は、「社会的地位はその他大勢と同質的である」ということでしょう。身分や立場が高いわけではなく、あくまでその人のライフスタイルや意見が、同じフィールドに位置する人々に影響を与えるというのが、オピニオンリーダーの特徴です。

メディアにおけるオピニオンリーダーの例

TVやSNSにおけるオピニオンリーダー、インフルエンサーとの違いなどをみてみましょう。

お茶の間のオピニオンリーダー、芸能人

お茶の間のオピニオンリーダーといえるのが、TVに出演している芸能人です。現代では、Twitterや自身のブログなどでも発言力があるため、お茶の間という表現は古いかもしれません。
知名度や人気が高い芸能人を、社会的立場が同じとみるのは無理があるかもしれませんが、あくまで社会的な階級に着目すると、立場は同じとみることができると思います。
オピニオンリーダーである芸能人の波及効果には、次のようなものが考えられます。

  • 芸能人がワイドショーで述べた意見に世論の賛同が集まる
  • 芸能人がボランティアや募金活動を公表することで、活動が世間に広まり、肯定される
  • 芸能人が広告になっているファッションアイテムが流行する
  • 芸能人がブログで紹介した施設やイベントに人が集まる

これらの効果は、すべて芸能人がオピニオンリーダーとして機能していることになります。

現代のオピニオンリーダー、インフルエンサー

芸能人よりも、さらに一般の人々と近い立場にいるオピニオンリーダーとして、インフルエンサーの存在が挙げられます。
インフルエンサーは、SNSやブログのフォロワー、YouTubeのチャンネル登録者にのみ影響力をもつことが多く、厳密にいえばオピニオンリーダー=インフルエンサーとはいえないでしょう。
しかし、一般人が同じ立場の世間の人々に対して影響力をもつという意味で、オピニオンリーダーとインフルエンサーは、ほぼ同じ意味のキーワードとして使われています。

  • インフルエンサーが紹介した商品が流行する
  • インフルエンサーの呼びかけによって募金やボランティアスタッフが集まる
  • インフルエンサーの呼びかけによって不当な企業への不買運動などが起こる

このような現象は、インフルエンサーが、世論の意見や意思決定に影響を及ぼした結果の例といえます。インフルエンサーも現代のマーケティングと密接に関わっており、海外では子ども用品のレビューをする人気のユーチューバーインフルエンサーも多数存在します。
また、雑誌の読者モデルは、芸能人とインフルエンサーの中間に位置するオピニオンリーダーといえるかもしれません。

インフルエンサーについては、「インフルエンサー・マーケティングとは?注目すべきポイントから事例やオススメ会社を解説」でも詳しく解説しています。ご一読ください。

マーケティングとオピニオンリーダーの関係

マーケティングとオピニオンリーダーの関係は、米国スタンフォード大学の社会学者であるM・ロジャース教授が1962年に発表した「イノベーター理論」にみることができます。

イノベーター理論の中のオピニオンリーダー

イノベーター理論は、市場の新製品購入に対する行動を5つの層に分類したものです。
この5つの層のうち、オピニオンリーダーとなるのは「アーリーアダプター(初期採用層)」にカテゴライズされる人々です。
さらにこのオピニオンリーダーに影響されるのは、周囲の大多数がどのように行動するかを見てから自身の行動を決める、「レイトマジョリティ(後期追随層)」といわれる人々とされています。

イノベーター(革新者)‥‥‥‥‥‥‥ 2.5%:冒険心に富み、新しいものを積極的に採用する層
アーリーアダプター(初期採用層)‥‥13.5%:流行に敏感で影響力があるオピニオンリーダー
アーリーマジョリティ(前期追随層)‥34.0%:比較的慎重だが新しいものは早めに入手する層
レイトマジョリティ(後期追随層)‥‥34.0%:フォロワーズ、周囲の動向を確認して行動する層
ラガード(遅滞層/伝統主義者)‥‥‥16.0%:もっとも保守的で流行に関心の薄い層

注目すべきは、最も早く新商品を購入するイノベーター(革新者)はオピニオンリーダーになり得ないという点です。フォロワーとなるマジョリティと購入時期の近い13.5%の人々が、オピニオンリーダーとして市場の動向を左右しています。

口コミもオピニオンリーダーの一つになる

現代においては、影響力をもつ人物だけがオピニオンリーダーとなるわけではありません。
ECサイトに寄せられる口コミも、広い意味ではオピニオンリーダーとみなすことができます。

実名ではなくペンネームや匿名であっても、ほかの消費者の役に立つような有益な口コミは支持され、購入の意思決定に影響を与えることがあります。
マーケティングを考える上で、ほかの消費者の購入をうながすような口コミを多く取得する施策は重要でしょう。

企業にとってプラスにはたらくオピニオンリーダーの例

企業がマーケティングとオピニオンリーダーについて考える場合、効果のあるオピニオンリーダーには3つに分類することができます。

企業の広報担当「中の人」

オピニオンリーダーに関連する施策の中で、企業内部のマーケティングとして最もおこないやすいものがSNS広報です。
特にTwitterでは、情報発信する社員が「中の人」と呼ばれ、その人柄も含めて人気になることが珍しくありません。
Twitterでは、企業の業務内容に無関係な内容も含めた「ゆるい」つぶやきが面白いとして、シャープ株式会社、株式会社キングジム、株式会社東急ハンズなどは、多くのフォロワーを獲得しています。

  • SHARP シャープ株式会社(@SHARP_JP):ツイート約12万3千回/フォロワー約47万人
  • キングジム(@kingjim):ツイート約3万2千回/フォロワー約29万人
  • 東急ハンズ(@TokyuHans):ツイート約6万4千回/フォロワー約13万人

紹介した商品の完売・行列は当たり前「情報番組」

放映された直後から爆発的な売上が期待できるオピニオンリーダーが、TVの情報番組です。
「ヒルナンデス!」、「マツコの知らない世界」などは、芸能人が商品や店舗についてリポートすることで認知度が上がり、消費者の購買意欲がかきたてられる代表的なTV番組といえるでしょう。

・ヒルナンデス!:日本テレビ
http://www.ntv.co.jp/hirunan/

・マツコの知らない世界:TBSテレビ
http://www.tbs.co.jp/matsuko-sekai/

口コミサイトで支持される人気レビュアー

食べ歩きを趣味とする一般の消費者が、「食べログ」などのレビューサイトで人気となっているケースもあります。多くの店の味を知り、素顔をさらさずに評価していくのはカジュアルなミシュランともいえるでしょう。
一方で、人気レビュアーから高評価を得ようと店舗側が過剰に接待するケースもあり、一部で問題視されています。

まとめ

企業と大勢のユーザーの間をとりもつ、消費者の代表といえるのがオピニオンリーダーです。オピニオンリーダーに好意的な印象をもたれることによって、企業はより多くの売上を得る可能性が高まるでしょう。

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