外食産業の将来性は?これからの飲食店に大切な4つの要素を解説
「新しく飲食店を作りたいけど、これから外食産業の将来性はどうなんだろう…」
「飲食業の店長だけど、お店の将来性は大丈夫かな…」
と考えているかたはいませんか?
飲食店を経営する立場のかたにとって、外食産業そのものの将来性は気になるポイントでしょう。
- いまの外食産業はどれくらいの規模なのか
- これからの外食産業にとって課題はなんなのか
- 飲食店を運営するために大切なことは何か
これから飲食店を経営する上で大切な、外食産業の将来性について解説します。
「今すぐにでも飲食店を開業したい」
と考えているかたも、まずはご一読ください!
外食産業の市場規模は?
日本フードサービス協会の統計によれば、外食産業の市場規模は平成27年時点で約25.1兆円です。
前年度から比べれば、2.2%の上昇が見られるものの、最盛期だった1997年の29兆円と比べると、その規模は縮小しました。
出典:http://anan-zaidan.or.jp/data/2016-1-1.pdf
外食産業の本格的なはじまりは、1964年の東京オリンピックと言われています。
その後、
- 高度経済成長による所得の上昇
- 女性の社会進出
- 核家族化
といったライフスタイルの変化によって、現在の市場規模にまで成長しました。
しかし、当然ながら外食産業は課題も抱えています。
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外食産業が抱えている課題とは?
外食産業の課題として、
- 市場規模の縮小
- コンビニ・スーパー・デパ地下の惣菜(中食)
- 人材に関する問題
- 食材の価格上昇
の4つがあります。
それぞれを以下で詳しくみていきましょう。
1. 市場規模の縮小
調理済みの食品を購入する「中食(なかしょく)」へ顧客が流れる傾向にあり、消費者全体で外食の機会が減っているのが現状です。
- インバウンド需要の増加
- 法人の交際費増加
などを考えると、これから市場が拡大すると期待することも可能です。
しかし、人口減少などを加味すると、外食産業全体の市場規模は減少していくことが予想されます。
2. コンビニ・スーパー・デパ地下の惣菜(中食)の伸び
外食産業の現状は、
- コンビニ
- スーパー
- デパートの地下
などで販売されている惣菜のような、いわゆる「中食(外食と家の食事の中間)」に顧客が流れています。
流通コストの削減、ブランディングの確立などによって、中食産業は総じて好調です。
外食するほどの時間もお金もない消費者でも、惣菜を買って自宅で食べれば、飲食店で食事をせずとも手軽かつおいしい食事を食べることができます。
コンビニに関しては、買った商品をその場で食べることができるイートインスペースも普及しています。
中食の台頭は、外食産業にとっては追い風となっているでしょう。
3. 人材に関する問題
さらに、慢性的な問題として
- 人材不足
- 人件費
という2つがあります。
不足する人材に関する問題に、人件費の比較的安いアルバイトやパートで対応している飲食店も多いでしょう。
しかし、最低賃金の上昇に伴って、抜本的な解決策を見出す必要が出てくると考えられます。
4. 食材の価格上昇
円安や天候不順などで、食材の値段が上がることは往々にしてあります。
しかし、それに準じてメニューの値段を上げることは、飲食店にとって苦渋の決断でしょう。
「商品の値段を上げて、顧客が来なくなったらどうしよう…」
という不安は、どこの飲食店でも起こりうる悩みです。
しかし、商品価格に対する価値が認められれば、消費者は納得して支払い、店のリピーターになる可能性もあります。
- 消費者にとって適正な価格であること
- 消費者が納得する、よい商品であること
- 店舗にとって低コストであること
の3つを同時に満たすメニューづくりが必要になります。
外食産業の将来性はどうなのか
外食産業の課題を整理すると、
- 市場規模の縮小
- コンビニ・スーパー・デパ地下の惣菜(中食)
- 人材に関する問題
の3つがありました。
これらに加えて、日本全体での人口減少も進みます。
今でも「飲食店をオープンして1年以内に閉店する確率は35%」と言われるほど、その現状は厳しい外食産業。
これからはますます状況が厳しくなると予想されます。
そのため、重要になってくるのは戦略です。
- 消費者のニーズはどこにあるか
- ニーズをとらえた商品・サービスを開発できるか
- マーケティング・広告施策はできているか
- テイクアウト・デリバリーなど、消費者の利便性を考えているか
- 通販で遠方の消費者へアプローチできているか
など、チェックすべき項目はたくさんあります。
これらの仕組みづくりをしっかり行うことで、これからの外食産業でも生き残る店舗運営が可能です。
これからの飲食店に大切な4つの要素とは?
これから外食産業を生き抜く飲食店をつくるためには、
- 商品
- 価格
- 接客
- 集客
の4つが大切です。
以下で、順番に説明していきます。1つずつ理解して、今後の飲食店運営に活かしていきましょう!
1. 商品
まず、何よりも大切なのが「商品」です。
はじめに「消費者のニーズはどこにあるのか」を考え抜き、それからニーズをとらえた商品を開発していきましょう。
魅力的な商品は、飲食店を継続させていく上で最も大切な要素です。
消費者が本当に欲しているものは何なのかを見きわめて、よりよい商品を開発しましょう。
2. 価格
次に大切なのが「価格」です。
- 消費者が得だと感じる価格に設定する
- 店舗側が事業を継続できるような価格にする
という、2つの視点が重要です。
価格に伴って、仕入先の選定・変更を行わなければならないこともでてきます。
場合によっては、店舗の資金繰りまでを考えた価格設定が必要になるでしょう。
飲食店の存続を決めると言っても過言ではないのが価格です。できる限り先を見据えた価格設定をしましょう。
3. 接客
接客も忘れてはいけません。
大切なのは、「お店のコンセプトに沿った接客」をすることです。
- 居酒屋
- 食堂
- フレンチレストラン
この3つの業態では、求められる接客が全く違います。
接客は、来店した顧客に対して、お店のコンセプトを伝える大切な要素です。
飲食店の方向性を定める意味でも、どんな接客をするかをしっかり決めておきましょう。
4. 集客
次から次へと顧客を呼び、常に人が絶えないお店は集客によって実現できます。
- 看板
- チラシ
- クーポン
- メルマガ
- SNS
などできることは意外と多いです。
顧客のニーズを見きわめ、予算を考えながら最適な集客方法を選びましょう。
まずは簡単なアンケートを実施して、顧客が必要としていることの把握から始めてもよさそうです。
■関連記事:飲食店の集客の課題を解決するためには?集客方法12選
コスト削減・ITで外食産業の将来を生き抜く
まとめると、
- 外食産業の市場規模は平成27年時点で約25.1兆円
- 最盛期だった1997年の29兆円と比べると、その規模は縮小
というのが、現状の外食産業です。
外食産業の課題として、
- 市場規模の縮小
- コンビニ・スーパー・デパ地下の惣菜(中食)
- 人材に関する問題
- 食材の価格上昇
の4つがありました。
そして、これから外食産業を生き抜く飲食店をつくるためには、
- 商品
- 価格
- 接客
- 集客
の4つがポイントと説明しました。
外食産業の将来性は、決して万全とは言えません。
しかし、コスト管理を徹底し、ITをうまく利用して、飲食店で起こりうる課題は解決できます。
まずは、いま外食産業で起こっていることを理解して、現場での対策に活かしていきましょう!
この記事を書いた人
黒田剛司
大阪市立大学商学部を卒業後、新卒で独立。学生時代に身につけた経営・流通・マーケティングなどの知識を活かし、コマースについて幅広いジャンルで執筆。また、サイト制作やWebメディア運営も請け負っており、IT系の記事作成も可能。無類の動物好き。