広告動画の制作に使える!初心者向けおすすめ動画編集ソフト5選
SNSやYouTubeといったプラットフォームの普及や、通信速度の増加により、動画広告の価値は年々高まっています。
とはいえ、動画広告を初心者が自分で作るとなると、どんな編集ソフトを使えば良いのかがわからないことも多いでしょう。
選択肢は多く、無料か有料か、使いやすさか機能性か、どれを重視するかで選ぶべきソフトも変わってくるためです。
そこで、今回は目的ごとに5つの編集ソフトを紹介していきます。
「初心者が広告用動画を作る」目的に沿ったソフトを厳選しましたので、特徴を見ながら予算に合ったソフトを選んでみてください。
【目次】
有料おすすめ動画ソフト3選
実は、導入をおすすめしたいのは無料よりも有料の動画編集ソフトです。
というのも有料ソフトは、無料ソフトと比べて高機能なのはもちろん、
- 高性能な手ぶれ補正機能
- 豊富なテンプレート
- 丁寧なマニュアルとサポート
など、初心者でも編集しやすくなる機能が搭載されているためです。
慣れてから有料に移行するのも良いですが、余計なストレス無く制作できるほうが結果的に動画も早く完成し、上達も早くなります。
以下の3つは、数ある有料ソフトの中でも特におすすめできますので、まずは無料体験版を触ってみるのがおすすめです。
1.Power Director(パワー ディレクター)
Power DirectorはCyberLink社が提供する動画編集ソフトです。
知名度こそAdobe社の「Premiere」やAppleの「Final Cut Pro」に劣りますが、利用者の口コミから徐々に販売実績を伸ばしていったという経緯があり、機能面では2ソフトに引けを取りません。
サポートやマニュアルが手厚く、また直感的に編集しやすいため、初心者に最もおすすめできる動画編集ソフトです。
Power Directorのメリット
- 他の編集ソフトと比べて動作が軽く、マシンの要求スペックも低め
- さまざまな補正機能・イージーエディタ機能で制作時の負担が少ない
- マニュアルが非常に丁寧でサポートも手厚い
- 縦動画や4K・自動編集に対応しており、動画広告制作に向く
特に、マシンの要求スペックが低い点と、初心者向けに機能面やマニュアルが充実している点は大きなおすすめポイントです。
他にも、広告動画の制作にあってほしい機能はそろっており、出力形式もSNSとYouTubeへの投稿に困らない程度にあります。
Power Directorのデメリット
一方で、以下のようなデメリットも抱えています。
- 定価がやや高め
- Windows版のみ
どちらかというと高価なソフトになる点、Macには対応していない点に注意が必要です。
また、経験者にとっては独自の操作系統が多く、これまでの編集スキルを活かしにくい可能性もあることは留意しておきましょう。
2.GOM Mix Pro(ゴム ミックス プロ)
定価5,500円、他ソフトの3分の1ぐらいの値段で買える「GOM Mix Pro」は、必要十分な機能性と初心者でも直感的に操作できるUIが特徴的なソフトです。
2017年リリースの新しいソフトではありますが、アップデートされるごとに機能性や使いやすさが増しており、動画制作者からの注目度も高いソフトとなっています。
特に、スマホ向けの盾動画が編集できる点は大きなメリット。予算はそこまで出せないが有料ソフトを導入したいという場合は最有力です。
GOM Mix Proのメリット
- 有料ソフトの中でもかなり安価(定価5,500円)
- スマホ向けの縦動画が制作できる
- UIが編集ソフトの中でもかなり見やすく、初心者でも直感的に編集できる
- 2017年の新興ソフトだが、アップデートでの機能追加スピードが早く期待できる
コストパフォーマンスの良さでは、他ソフトの追随を許さない仕上がりとなっています。
機能面は値段なりな部分もありますが、基本的なものは揃っている点と、アップデートによりどんどん進化しているので、今後に期待できます。
GOM Mix Proのデメリット
- 4Kや自動編集などに未対応
- ハイエンドの編集ソフトと比べテンプレートやエフェクトの数で劣る
- 機能面は必要充分とはいえ、慣れてくると物足りなさを感じる
一方で、4Kや自動編集機能などはまだまだ課題が残っています。編集に慣れた人やプロであれば、ハイエンドな編集ソフトを検討した方が良いでしょう。
3.Adobe Premiere Elements(アドビ プレミア エレメンツ)
PhotoshopやIllustratorなどのソフトで有名な、Adobe社が提供する動画編集ソフトです。
知名度、機能性ともにトップクラスで、現状有料動画編集ソフトといえばこれと「Final Cut Pro X(Mac向け)」、下記で紹介するPower Directorの3強です。
AI「Adobe Sensei」による自動編集機能・初心者向けガイド・見やすいビデオ整理画面など、初心者でもスムーズに使える機能が多数搭載されています。
ただ、他ソフトより多機能であるがゆえに、初心者にはかえって使いづらく感じることもあります。
また要求スペックも高く、スペックを満たさないPCではそもそもまともに動作させるのが難しいでしょう。
Adobe Premiere Elementsのメリット
- AIによる自動編集機能やガイド編集で初心者も取っつきやすい
- 機能面は全動画編集ソフトの中でもトップクラス
- 慣れてきたらより高機能なPremiere Proへの移行も
機能面ではトップクラスで、プロでも納得のいく仕上がりが実現できます。
また、Premiere Elementsは初心者向けに開発されたという経緯もあり、ガイド編集機能など初めてでも動画制作がしやすいように配慮されています。
Adobe Premiere Elementsのデメリット
- 快適に使うには高スペックのPCが必要
- 高機能すぎて初心者には使いづらい部分も
- 縦動画が今のところ対応しておらず作りにくい
Adobeソフト共通の特徴ではありますが、快適に動作させるにはハイスペックなPCが必要です。
また、初心者に配慮されているとはいえ、根っこの部分は「プロの利用にも耐えうる編集ソフト」です。
ですから、間違いなく初心者のうちは機能を持て余してしまうことも考慮しなくてはなりません。
なお、Adobeにはこのソフトをさらにプロ向けにした「Adobe Premiere Pro CC」も存在します。
こちらも月額制なので、慣れてきたら乗り換えるのも良いでしょう。
無料のおすすめ動画ソフト2選
最初に動画ソフトに触れるさい、無料ですぐ使える動画編集ソフトで慣れておくのも1つの手段です。
無料と侮るなかれ、現在はYouTubeやSNSにアップするのに過不足ない機能性を持つソフトも多くあります。
今回は、2つのソフトを紹介していきます。
- AviUtl(エーブイアイユーティエル)
- Avidemux(エイブイアイデマックス)
どちらも、商用利用が可能なソフトですので、慣れている人ならば無料で商業レベルの広告を作ってしまうこともできます。
1.完全無料、高い拡張性を持つ「AviUtl(エーブイアイユーティエル)」
YouTube、ニコニコ動画などの動画投稿プラットフォームでもっともよく使われている無料動画編集ソフトです。
「KENくん」氏が個人で開発しているソフトで、使いやすくソフトも軽く、非常に高いポテンシャルを持っています
2010年~2015年ごろは、無料動画編集ソフトはAviUtl一強ともいえるレベルでしたが、現在はいくつか他の選択肢も存在しています。
ただ、ここまでユーザーが多く、安定感のある編集ソフトは他にありません。
AviUtlのメリット
- 動作が軽い(PCスペックが低くてもある程度サクサク動く)
- さまざまな変換形式に対応している
- 開発者による使い方やテクニック講座動画が配信されている
プラグイン(拡張機能)を使ってカスタマイズすれば、有料ソフト並の働きをさせることもできます(その代わり要求スペックも増大します)。
また、ユーザーが多い分わからないことがあっても解決しやすいので、動画制作を学ぶ環境としても悪くありません。
AviUtlのデメリット
- Windowsしか対応していない
- プラグイン(拡張機能)を入れないと機能を増やせない
- 音声エフェクト・キャプション機能が優れていない
- 高解像度の動画編集には向かない
やはり無料ソフトゆえの限界もあります。
まず、ちょっと凝ったことをやろうとすると拡張が必須です。ゆえに、そのたびにひと手間かかります。
加えて、音声エフェクトやキャプション機能などもないので、一切のストレス無く編集するのは難しいかも知れません。
2.AviUtlよりも導入・編集が簡単でシンプルなAvidemux(エイブイアイデマックス)
初期設定不要で使える、さまざまな変換形式に対応した動画編集ソフトです。
海外製ソフトですが、有志が作成した日本語化パッチを当てれば日本語化も可能。
AviUtlより面倒な設定を必要としないので、取っつきやすさならAcidemuxのほうが優っています。
Avidemuxのメリット
- デフォルトでの入力形式が多彩
- 無料ソフトの中ではトップクラスの機能性
- 初心者でも直感的に編集しやすい
- 豊富なテンプレートがすぐに使える
無料ソフトとしては珍しく、デフォルトでさまざまな入力形式が使えるのがメリットです。
初心者でもストレスなく編集できる点も大きく、低コストで動画編集を学ぶなら有力なソフトといえます。
Avidemuxのデメリット
- 音声エフェクト機能がやや貧弱
- 出力できる形式が少なめ
- 他よりエラーや不具合報告が少し多い
ただ、こちらも無料ソフトゆえにサポートや機能面がやや貧弱です。
あと、動画広告を作る上では大きなデメリットになりませんが(Facebookなどはほとんどの形式に対応しているため)、出力形式も多くありません。
取っつきやすさは大きなポイントですが、底も見えやすいです。慣れてきたら有料ソフトに乗り換える事も検討した上で利用することをおすすめします。
動画編集ソフトを選ぶ際のポイント
続いて、動画編集ソフトを選ぶ際のポイントも少し解説していきます。
1.なるべく有料ソフトを導入しよう
まず「無料・有料ソフトのどちらがいいのか」についてですが、基本的には「極力有料ソフトを導入する」ことをおすすめしています。
なぜ有料ソフトを勧めるのかというと、
- 価格相場は7,000~15,000円と決して高すぎるわけではない
- じっくり動画編集を学ぶのでなければ、有料ソフトを使った方が時短になる
上記の2点が大きな理由です。
有料ソフトの相場は、買い切り形式で7,000~15,000円程度と、決して高すぎるわけではありません。
広告がうまくコンバージョンすれば、規模にもよりますが1ヶ月程度で元は取れるでしょう。
もちろん、無料ソフトでもシンプルかつ機能性に優れたものは多いです。ただ、基本的に丁寧なマニュアルやサポートは存在しないため、まず機能の全容を把握するのに時間がかかることと、トラブルが起きたときの解決はネット頼みである点がデメリットです。
2.補正機能などアシスト機能があるものを選ぼう
最近の動画編集ソフトは、音声ファイルのボリュームを一括で調整してくれる機能をはじめ、さまざまな編集アシスト機能が搭載されています。
初心者のうちは、細かい部分に気を取られず編集できるようアシスト機能は最大限活用していきたいところ。これらの機能は、無料ソフトにはほとんど搭載されていないので、必然的に初心者への扱いやすさでは有料ソフトのほうが有利です。
3.パソコンのスペック(性能)や変換形式などは使用前にチェック
動画編集はパソコンのスペックをそれなりに必要とします。
最低限動かす程度ならどんなパソコンでもできることはできるのですが、エンコード(変換)にかかる時間の長さやソフトの動作スピードなどを考慮すると、やはり相応の環境で制作したほうが効率は良くなります。
また、OS(PCに搭載されるWindowsやMacなどのシステム)がソフトに対応しているかどうかも重要です。
業務用のPCだと64bitではなく32bitOSが搭載されていることもありますので、注意してください。
まとめ:高機能なソフトを使えば広告用動画でも外注いらず
本記事で紹介したソフトを用途・目的別に分けると以下の通りです。
- 初心者から上級者までカバー:Power Director
- 安価で初心者向け:GOM Mix Pro
- 多機能、ガイド・AI自動編集付き:Adobe Premiere Elements
無料ソフトでは、AviUtlが機能面・マニュアル共に豊富で、Avidemuxが直感的で初心者向けなソフトです。
基本的に、プロモーション動画用であればどれを使っても問題ないですが、強みはそれぞれ違いますので、把握しつつニーズにあったソフトを選ぶようにしましょう。
最新ソフトを使えば、動画制作は思っている以上に難しくありません。動画制作スキルを身につけて、広告に活かしていきましょう。