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知っているようで知らない基幹システムについての基本情報【2026年最新版】

一口に企業といっても、それぞれの企業で行なっているビジネスは千差万別です。それぞれが違った役割を担っているからこそ社会は成立するとも言えますが、その企業の運営を支えるシステムという点に関して言えば、多くの企業が似たようなシステムを用い、同じような悩みに直面していることも少なくありません。

組織で効率よく動いていくためには、合理的なシステムを運用していくことが不可欠であり、基幹システムの存在はまさに現代の企業には欠かせない仕組みと言えるでしょう。近年ではクラウド化に加え、生成AIの活用や補助金を通じたDX投資の後押しもあり、基幹システムを取り巻く環境は大きく変化しています。

同時にERPや情報系システムといったものも企業経営には欠かせないという話もよく耳にします。経営を支えるシステムであるとは言え、これらは何がどのように異なるのでしょうか。

今回はそんな基幹システムやその他のシステムに関する解説に加え、AI活用や補助金といった最新トレンドも踏まえながら、実際に取り入れるべきシステムは何なのかについてご紹介します。

基幹システムとは

基幹システムとは、その名の通り企業経営に必要不可欠なシステムのことを指します。業務を行う以上、不必要なシステムなんてないのでは、と思う方もいるかもしれませんが、必要不可欠なシステムとは、例えば勤怠管理システムが当てはまります。

大人数で業務を遂行する以上、一人ひとりの勤怠を組織として管理することは合理的な経営には欠かせません。手動ではなく、ある程度プログラミングによって効率化されたシステムを導入することは、現代においては重要な取り組みだと言えるでしょう。

一方で、基幹システムに含まれるとされる役割のすべてが、その企業にとって不可欠であるとは限りません。例えば仕入れた商品を販売するBtoC・BtoBを主な業務とする企業は、生産というプロセスを必要としません。生産管理システムも基幹システムのひとつとして挙げられますが、生産を担わない企業にとっては当然、基幹の役割を果たさないのです。

基幹システムとは、その企業にとっての生命線であり、システムが停止すれば通常の企業活動が成り立たなくなってしまうものを指します。

情報系システムとの違い

情報系システムは業務の際に用いるシステムである点は基幹システムと同様ですが、一番の違いは、たとえそのシステムが停止しても代替が可能であり、大きな支障をきたさないという点にあります。

情報系システムの例としては、ビジネスチャットのような社内SNSや、スケジュール管理ツールなどが挙げられます。これらはあると便利ですが必ずしも必須ではなく、業務の効率を高めるツールとして機能しています。経営管理や標準化された業務そのものへの影響は限定的なため必要性は基幹システムに比べて低いものの、あるとないとでは業務効率が大きく変わってくるのが特徴です。

なお「業務システム」という言葉は、業務に必要なシステム全般を指す場合と、基幹システム以外の業務システムを指す場合があります。文脈に応じて使い分けられている点も覚えておくとよいでしょう。

ERPとは

もうひとつ忘れてはならないのが、ERPの存在です。ERPは「Enterprise Resources Planning」の略で、日本語では「統合基幹業務システム」と訳されます。

ERPはその名の通り、基幹システムと業務システムを統合し、経営に欠かせないソリューションを提供することを目的としたシステムです。基幹システムの導入メリットには各部門でシステムを統合することによる業務効率化がありますが、ERPはシステム全体を統合することで、より合理的な企業経営を促進する役割を果たします。

◆関連記事:基幹システム(ERP)とは?注目のERPシステム20選

ERPの導入で変わること

ERP導入のメリット

ERPを導入することで生まれる変化といえば、やはりシステムの一元化、ひいては情報の一元管理が可能になる点でしょう。

部門ごとの情報を逐一管理したり、異なるシステムのもとでデータを統合するのは骨の折れる業務です。ERPを活用すればリアルタイムでの情報管理が可能になり、経営判断や戦略立案をより迅速かつ効果的に行えるようになります。

近年ではこれに加え、生成AIによる分析・自動化がERPの価値をさらに押し上げています。蓄積されたデータをAIが要約・分析し、異常値の検知や需要予測、レポート作成の自動化までを担うケースも増えており、ERPは「情報を一元管理する仕組み」から「経営判断を支援する仕組み」へと役割を広げつつあります。

ERPに含まれる役割

ERPは業務に関わるほとんどのシステムを一元的に管理できます。例えば販売管理や人事管理、配送管理といった基幹システムに含まれるものから、顧客管理や営業管理といった業務システム、さらにはデータ分析ツールやECシステム、マーケティングツールまで、幅広く統合的に活用することが可能です。

どのようなシステムを導入するかは企業によって異なりますし、提供されるサービスもプロバイダーによって異なります。どの職域のシステムを統合し、何を独立して使いたいかなど、柔軟に設計できる点もERPの重要なポイントです。

クラウドERPの登場

日本でも普及が進んでいるERPが、クラウド型のERPです。特に中小企業では、サブスクリプション型の料金体系やAI機能の標準搭載によって従来のコスト・スキル面のハードルが下がり、導入が急速に広がっています。

一方で、業種や企業規模によって普及度にはまだ差があり、これから本格的な導入を検討する企業も少なくありません。

従来、ERP導入の最大のネックとなっていたのが導入コストです。一度構築してしまえば非常に便利な反面、システムを一から作り上げる費用や、現場に定着させるまでの手間を考えると、導入に二の足を踏む企業も多く見られました。

基幹システムの老朽化

これまで大きな問題なく運用できていた企業においても、システムの老朽化が業務の妨げとなるケースが増えています。IT人材の不足に加え、日常的に使用する機器や他システムとの互換性が失われることで、基幹システム自体が足かせになってしまう事態も起きているのです。

そこで検討したいのがクラウド型のERPです。クラウドであれば一からシステムを構築する必要がなく、必要なサービスを組み合わせ、ライセンス料を支払うだけで最新の機能を活用できます。こうした課題を抱える企業にとって、有力な選択肢と言えるでしょう。

◆関連記事:日本でも導入が進むクラウドERPのメリットと活用方法

【最新版】ERP選定で押さえておきたいAIと補助金の動き

生成AI・AIエージェントとの連携

クラウドERPの分野では、生成AIを活用した需要予測や異常検知、レポートの自動作成に加え、AIエージェントがERP上のデータを直接参照・操作できる連携機能を打ち出すサービスも登場し始めています。日々の集計・分析・転記といった定型業務をAIに任せられるようになれば、担当者はより付加価値の高い意思決定業務に集中できるようになるでしょう。ただし生成AIの出力には誤りが含まれる可能性があるため、経営判断や社外提出資料に用いる際は、必ず内容を確認する運用ルールを整えておくことが重要です。

補助金を活用したERP・基幹システム導入

基幹システムやクラウドERPの導入コストは、国の補助金制度を活用することで抑えられる場合があります。代表的なものが「デジタル化・AI導入補助金」で、業務効率化やDX推進を目的としたITツール・システムの導入費用の一部が補助対象となります。ERPやクラウド型の基幹システムも対象となるケースがあるため、導入を検討する際はベンダーや専門家に相談しながら、最新の公募要領を確認することをおすすめします。

ポピュラーなクラウドERPシステムまとめ

最後によく利用されているクラウドERPを紹介しておきます。ERPを新規に導入したいと考えている方は、参考にしてみてください。

ZAC(株式会社オロ)

プロジェクト型ビジネスに強みを持つクラウドERPで、IT・システム開発業や広告制作業など幅広い業種で導入されています。案件ごとに売上・原価・工数・経費を一元管理でき、損益の見える化に強みがあります。2026年にはAIエージェントとの連携機能の提供も始まっており、AI活用の観点でも注目のサービスです。

公式サイト:https://www.oro.com/zac/

freee(フリー株式会社)

個人向け確定申告ソフトで話題となったfreeeですが、クラウドERPも提供しています。主にベンチャー企業への導入が盛んで、中小企業に合うシステムを提供してくれることでしょう。

公式サイト:https://www.freee.co.jp/cloud-erp/

マネーフォワード クラウドERP(株式会社マネーフォワード)

必要なサービスだけを組み合わせて導入できるコンポーネント型のクラウドERPです。会計・人事労務・法務など幅広い領域をカバーし、銀行口座や法人カードとの連携、AIによる自動化機能も充実しています。1サービスからスモールスタートできる点も魅力です。

公式サイト:https://biz.moneyforward.com/erp/

Oracle NetSuite(オラクル)

企業規模・業種を問わず幅広く導入されているグローバルなクラウドERPです。会計・在庫・受発注・CRMなどを単一のプラットフォームで統合管理でき、海外展開を見据える企業にも選ばれています。

公式サイト:https://www.netsuite.co.jp/

Dynamics 365 Business Central(Microsoft)

Microsoftが提供する中堅・中小企業向けクラウドERPです。Microsoft 365などの製品群との親和性が高く、必要最小限の機能に絞られているため比較的導入しやすいのが特徴です。

公式サイト:https://dynamics.microsoft.com/ja-jp/business-central/overview/

終わりに

最新の基幹システムやERPを導入することはもはや当たり前になってきていますが、だからと言って何もリサーチを行わずに導入というのは無謀なところもあります。

AIとの連携や補助金制度など、導入を後押しする選択肢も増えています。まずは資料などを取り寄せ、自社の課題や業種に合ったシステム像を具体的にイメージしておくことが、導入を成功させる近道です。

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