ホテル業界に欠かせない「PMS」とは?比較しました
「ホテルのPMSってなんか聞いたことあるけど、意味はよくわからない」
というかたのために記事を書きました。
簡単に説明すると、ホテルのPMSとは「宿泊の予約・客室の管理などを任せられるシステム」のことです。
PMSをうまくとり入れることで、ホテルの運営はグンと効率が上がりますよ。
この記事では、
- そもそもPMSとは
- ホテルのPMSを6つ比較
- PMSを選ぶさいのポイント
の順に、ホテルのPMSについて説明していきます。
アルファベットの略語、というと難しく見えるかもしれませんが、ハードルは全く高くありません。
まずはこの記事で、PMSの大まかな概要を理解していきましょう!
そもそも「PMS」とは?
PMSとは「Property Management System」という英語の略で、直訳すると「所有しているものを運用する仕組み」のことです。
ざっくりと言ってしまえば、ホテルや旅館の全てを管理するシステムのこと。
もっと限定して言えば、ホテルや旅館の宿泊について管理するシステムのことを意味します。
具体的には
- 予約の管理・精算
- 客室の管理
- 顧客情報の管理
- 宿泊などのデータ分析
など、PMSでは様々なことができます。
ほぼ全てアナログで管理していると思われがちなホテル・旅館でも、いろいろな場面でシステムが導入されているのです。
ホテルのPMSを6つ比較!
ここからは、ホテルのPMSでも代表的な6つを比較します。
- NEHOPS
- GLOVIA
- TAP
- FutureV
- Wincal
- micros opera
の順にポイントを押さえながら説明しますね。
NEHOPS
クラウド型で
- 必要な機能を
- 必要な分だけ
使えるのが特徴の、NEC「NEHOPS」。
これ1つで様々な業態のホテル・旅館に対応できるのが強みです。
- クラウド型ではシェアトップクラス
- 300以上の導入実績
という安心感もありますね。
GLOVIA
- 宿泊の予約
- フロントでの受付・会計
- お客さまの管理
- 売掛の管理
など、幅広い機能が特徴なのが、富士通の「GLOVIA」です。
製造業や小売業など、様々な業界への実績があり、対応力の高さが期待できます。
TAP
TAPは、
- 利用ホテルごとに独自のカスタマイズ
- フロント、経理、マネジメントなど幅広い機能
が特徴のホテルシステムです。
オリジナルのカスタマイズを要求することが多い、リゾートホテルを中心に高いシェアを誇っています。
フロントシステム
フロントシステムでは、開発元の新日本コンピュータサービスが、40年の経験から得たノウハウが活かされています。
PMSのラインナップは
- 中・大規模にホテル旅館:フロントシステム Vシリーズ
- 小規模ホテル旅館:フロントシステム スマート
- ビジネスホテル・簡易宿所:フロントシステム BIZ
の3つに分かれており、ホテル・旅館のどんなニーズにも応えることが可能です。
約900もの導入実績があるのも魅力ですね。
Wincal
ビジネスホテル・宿泊専門のホテルで利用するなら、Wincalがベストな選択かもしれません。
シンプルさを追求した見ためは、フロントの業務を最小限に抑えます。
- サーバを設置する:クライアントサーバ型
- データセンターを利用する:クラウド型
の2種類から選べるのもうれしいポイント。
国内の75%ものシェアを獲得しているのも要チェックです。
micros opera
世界の40,000を超える施設が導入するmicros operaは、
- お客さまそれぞれの興味・関心を記録する
- 時期・環境によって料金のレートを設定
という特徴があり、最大限のおもてなし・収益アップを実現できます。
世界でもトップクラスのホテルが使っている安心感もポイントです。
PMSを選ぶさいのポイント
ここからは、
「どんなことを考えながらPMSを選んだらいいのかわからない…」
というかたに向けてPMSを選ぶポイントをまとめました。
それがこれらの3つです。
- どんな機能が必要なのかを予め洗い出す
- PMSの流行をつかむ
- 最低限の分析ができること
以下で詳しく見ていきましょう。
1. どんな機能が必要なのかを予め洗い出す
そもそもの話になりますが、PMSを導入して改善したい部分を明らかにしましょう。
「なんとなく効率よくなりそうだし…」
くらいの感覚でPMSをとり入れるよりも、目的をもった導入をしたほうが効果は何倍も違います。
まずは、PMSのどんな機能が必要なのかを考えるところから、PMS選びがはじまっていますよ。
2. PMSの流行をつかむ
今はどんなPMSがトレンドなのかをつかむことも、PMS選びには重要です。
例えば最近なら
- 様々なネット予約サイトを一括で管理する
- 部屋の空き・料金まで予約サイトと連携する
といった、外のシステムとの連携が進んでいます。
このような最新のPMS事情をつかむことで、PMSを導入したらできることのアイデアが膨らみますよ。
3. 最低限の分析ができること
- マーケットセグメント
- チャネル
- アカウント
この3つの分析ができるPMSを、最低でも選びましょう。
もっと簡単に言えば、
- お客さまのタイプ・傾向を分析できる
- どこからお客さまが予約したかがわかる
- 誰が利用しているかがわかる
の3つです。
これらの分析ができるPMSであれば、導入を検討してもよさそうですね。
PMSでホテル・旅館の効率アップへ!
PMSについて、ここまでの流れをまとめます。
まず、PMSとは「ホテルや旅館の全てを管理するシステム」のことで、特に宿泊を管理すると説明しました。
具体的には
- 予約の管理・生産
- お客さまの管理
- 宿泊などのデータ分析
など、PMSでは様々なことができます。
代表的なPMSでは
- グラウド型。必要な機能だけを使える:NEHOPS
- 宿泊の予約から売掛の管理まで、幅広い機能:GLOVIA
- 独自のカスタマイズと幅広い機能が特徴:TAP
- ホテル・旅館のどんなニーズにも応える:FutureV
- ビジネスホテル・宿泊専門のホテルにおすすめ:Wincal
- 最大限のおもてなし・収益アップを実現:micros opera
の6つを紹介しました。
そしてPMSを選ぶポイントは
- どんな機能が必要なのかを予め洗い出す
- PMSの流行をつかむ
- 最低限の分析ができること
の3つだとお伝えしています。
どんなPMSを選ぶかも大切ですが、
- PMSを使う目的
- ホテル・旅館に合わせた設定・オペレーション
を考えることが最も大切です。
PMSをスムーズに導入して、効率アップを目指しましょう!
この記事を書いた人
黒田剛司
大阪市立大学商学部を卒業後、新卒で独立。学生時代に身につけた経営・流通・マーケティングなどの知識を活かし、コマースについて幅広いジャンルで執筆。また、サイト制作やWebメディア運営も請け負っており、IT系の記事作成も可能。無類の動物好き。